まつこ

ヴィヴィアン・マイヤーを探してのまつこのレビュー・感想・評価

3.7
予想以上に良かったドキュメンタリー。謎の写真家ヴィヴィアン・マイヤーとはどんな人物だったのかをひたすら追いかける。

彼女の個展で彼女について説明してもらったような感じかな。映画として見ると色々つっこんでしまう点があるのかもしれませんが、それはナンセンスな気がします。

彼女の写真はどれもどこか愛に溢れている。でも実際の彼女はそうでもなかった。

写真の中に多くの人が写っていないことを見ても孤独な人だったのかもしれない。愛されたいけど壁を越えてこられるのは怖くて距離の取り方がわからないみたいな。世界を美しいと思いながらもどこか人を残酷なものとして捉えているような。

ひとつ残念に感じたのは、彼女がきっと誰にも見られたくなかった扉を無理にこじ開けたようなシーンがあること。知られたくないことは誰にでもあると思う。彼女の写真の素晴らしさは彼女の闇を知らなくても理解できる。

望んだ形で世の中に出なかったのかもしれないけれど、処分されるはずの物が人手に渡り、人知れず亡くなったはずの乳母が脚光を浴びる。何か運命は皮肉だけど、神様はちょとでも味方してくれたのかな…なんて思ったり。

彼女の作品集が欲しいな。