2021年にサンクスシアターにて鑑賞。綾と幸子という対照的な二人の女性を中心に、利用する者/される者、憧れる者/憧れられる者、持てる者/持たざる者…といった位置関係をめまぐるしく反転させていく、先の…
>>続きを読む片割れとして接近しているように見せかけて、二人の個性は力強く別方向に発展しており、気付けば関係性は大いに変貌を遂げている。女性バディものの確信的なアップデート。何より二人の顔の違いが良くて、どんな会…
>>続きを読む"欠点でさえ同じになりたい"
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サンクスシアターにて鑑賞
草野なつか 初長編監督作品。
自意識過剰な女と自意識が希薄な女、ラジオドラマの共作が二人に内在する問題を浮き彫りにしていく。
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幸子と綾、それぞれが一人でコインランドリーに居る時に、見つめているものの違い。幸子は洗濯物に宇宙を観ているけど、綾は焦点の合わない目でシナリオの一節をつぶやく。でも、何段かの跳躍を経て最後に二人は隣…
>>続きを読むカフェシーンの前に挿入される風景シーンがセンス良い。友達がいない2人の女が、ラジオドラマのシナリオのために育む偽りの友情。シナリオを学んでいる綾が協力を仰ぎながらも下に見ていた幸子が的を射た意見を述…
>>続きを読む硬派、堅牢。とても理知的で、頭で撮ってる印象。つまり脚本の映画。脚本に映画が飲み込まれているように見えた。
自分は極端なアドリブには否定的だけど、映画は知性・言葉で支配できると思ってるわけでもない。…
幸子から綾へ。
トイレで拾った名札を届ける。推敲されたシナリオを返す。劇中劇で、中身の使いまわされたラブレターを読み上げる。
劇中で3度繰り返される、幸子から綾へのアイデンティティの返還は、最後の3…
サンクスシアター。
なんとなく聞き知っていたけど、『王国』の緊迫した反復を知った後だと拍子抜けする小振りな感触のドラマ。登場人物が紋切り型の設定を生きてるような前半の流れが小恥ずかしいし、撮影・演…