野蛮で下品な借金の取立て屋と、お堅い銀行員の女の子のラブストーリー。
主演はガサツで下品なチンピラ役がピッタリのファンジョンミン。この人、何やっても上手いんですがチンピラ方面に関しては違和感ってものが微塵も感じられません。今回は不器用ながら押しの一手でヒロインのハン・ヘジンを口説く姿がひたむきで微笑ましいです。ただ不器用が度を越していて、ちょっと痛い感じもちらほら。イラスト入りのスタンプカードみたいなのを自作し「毎日１時間俺と会ったらこのマスを塗りつぶす。全部塗りつぶしたら借金チャラだ」みたいな、楽しいのか怖いのかよくわかんない要求をしてきます。ちなみに40歳だそうです。根負けしたのか心が折れてしまったのか、ついに心を開くハン・ヘジン。二人は幸せ真っ只中。そしてジョンミンは今作でもやはりズボン脱いでパンツ一丁になるお約束シーンが炸裂します。それにしてもなんでこの人はいつもズボンを脱ぎたがるのでしょうか？
とにかく、中盤まではお花畑のような幸せムード。
後半、ある異変から物語は一転にして悲劇。恋愛映画の鉄板パターン。舞台は２年後。結婚間近だった二人はすでに別れていて、お互いの環境も幸せとはほど遠い状況。その２年の間に何があったのか、少しずつ明かされて行きます。前半の明るく楽しいファンジョンミンはもうそこにはなく、ひたすら苦しくて切ない展開の先にあるものは……というお話。もう後半は常に涙腺が緩みっぱなしになりますので、覚悟していてくださいませ。
ファンジョンミンが最高なんでこの人だけでも十分２時間もつのですが、他のキャストも豪華。クァク・ドウォンやチョン・マンシクのいつものおなじみ（というか何回共演すれば気が済むのか笑）のメンバーや、ワンシーンだけの出番ですが床屋のスケベ迷惑客がまさかのパク・ソンウンだったりしてストーリーそっちのけで驚きます。ちなみにチョン・マンシクがムカつくキャラ。もうちっと天罰が下っても良さそうな役なんだけど…まあ、この人は他の映画でやたらと痛い目にあってるから今回は目をつぶりましょうね。あと、ジョンミンの姪っ子がクソ生意気で素晴らしい。念願のスマホをゲットしての狂喜っぷりが何気に名場面！この子の出番はもっとあって欲しかった。
ファンジョンミンが好きなら絶対見ておくべき、の作品！
