文字通り、屍を乗り越えて進む極限状態。
人間としての理性を保てるのか、失ってしまうのか。
自分で想像できる範疇をとうに超えているので、主人公の判断を固唾を飲んで見守ることしかできない。
人間だったものが、一瞬で肉の塊に変貌する状況。電撃に打たれたような、感じたことのない衝撃が走りました。
死んだ方が、理性を失った方が楽なのではないか。そんな状態下でも何としてでも生きて帰る、という強い意思が極限状態の彼らの歩みを進めさせる。
もはや善とか悪とかでは無く、生への執着と葛藤。表現の仕方が難しいですが、私はこの映画に人間の尊さを感じました。