WOWOWで放映されていた作品を録画して鑑賞。。。
この『野火』が映画館で放映された時、ワタシは、大岡昇平の原作本を読んでなかったが…かなり、苦手なジャンルの原作だという認識があった…
昔から小説は好きで、よく読み漁ったが…
あらすじを見ただけで『野火』に手をつける事はなかった。。。
何故なら、ワタシは 昔から カニバリズムが、ゾワゾワするぐらい苦手で、ダメだからだ…
今回、この映画を見ようと思ったのは
『斬、』を見たからだ…
塚本晋也監督の作品をもっと見てみたい…
って 気持ちになったから…
本作、作風としては どこか『斬、』を思わすものがあった…
第二次世界大戦中のフィリピンの悲惨な戦場でありながら…時々映る自然の美しさ…
それとは、対照的にグロテスクな屍体…
単に戦争を描いた戦争映画ではなかった…
原作はもっと、宗教的な要素があったようだが…
本作には、キリスト教的な要素は、あまり感じられない。。。
敢えて、監督が排除したのかと…
これは、敵国と戦う以前の問題で、いかに日本軍が兵士を使い捨てにしてきたか…という現状を目の当たりにした思いがした…
満足な食料も与えられず、飢えに苦しむ兵士…
人である事すら忘れてしまう様に過酷な状況におかれた事…
コレを責める事が出来るのだろうか…
そんな気持ちになる映画であった…
低予算で作られた映画らしいが…
かなり 伝わるものはあった様に思う。。。