ロックウェルアイズ

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのロックウェルアイズのレビュー・感想・評価

3.8
突然妻を失ったデイヴィス。
しかし、彼は泣けないどころか悲しくもなかった。
ひょんなことから知り合ったある女性との出会いを通じ、あらゆる物を“破壊”していくことで自分を見つめ直す男の再生の物語。

これはまた深い話だった。
大人の恋愛映画のような雰囲気。
ただし、すごい恋愛映画ってわけでもない。
もう少し歳をとってから再び観たら感じることも変わってきそうだと思った。

なんとも言えない邦題だけど、原題も「Demolition(取り壊し、解体)」というそのままのタイトル。
妻のメモの言葉なら「早く水漏れを直してよ」とかでも良いんじゃない?

1シーン1シーンが単調なのが印象的。
きっとデイヴィスの心情もこんな感じなのだろう。
それなりの映画を観た感は残るけど、内容とかはあまり記憶に残らないかもしれない。
ただ、最後には無機質だった彼の日常に愛という色がついたようでとても良かった。
みんな大好きジェイク・ギレンホールだからこそ成り立った映画だと思うし、ジェイクじゃなければ観ていなかったと思う。
静かな映画だけれど、きっと何か得られるものがあるはず。
子役や音楽も良かったし、ジェイクの大暴れは元気が出るので、いつかちょっとスッキリしたい時に観返そうと思う。