ラストがこんなに美しい映画久しぶりに見た
妻を交通事故で目の前で亡くした男が崩壊していく物語
ドン底からはじまるから
主人公は上がるしかないんだけど
言葉と行動と思考がバラバラになる主人公を演じるジェイクが好演しており
好きになりました
自分とは何か
それを探すために旅に出る人は絶えずいるし
それを非難する人も常にいる
そもそも自分とは他者に認識された瞬間に生まれるものであると考えると多くの人は母親が妊娠を医者に言い渡された瞬間に自分が生まれる
そこからこの世界の中の母親の心に自分という存在が出来、
誕生し成長するに伴い家族のみならず学校や職場など様々な場所で自分の存在が他者とパズルの様に組み合わさり世界が成り立っている
つまり、そこから自分のみがスポッと無くなった瞬間 その空洞こそが自分の痕跡である
閑話休題、映画の話に戻ると
主人公の妻が亡くなっている状態から物語ははじまるため、彼女は回想でしか出てこず実際の姿は出てこない
また、彼女が存在していたときの雰囲気などもわからないが
明らかに彼女がいないことによる空洞が見て取れる
つまり、この映画は亡き妻の話なのである