shortcut

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのshortcutのレビュー・感想・評価

-
車の日差しから舞い降りたメッセージ

妻が死んだ。それは、突然。こんな出来事がなければ、全ては当たり前だと思って生きていくものなのかもしれない。隣にいるあなたは、ずっと隣にいてくれるものだと思うし、何の不自由もない当たり前の生活は、当たり前に続いていくものだと…そういうものなのかもしれない。

側にいた人の死が、自分自身に疑問を投げかける。生活の全てが、自分が、わからなくなる。主人公の行動は、相当に逸脱しているものの、その向かう場所のない気持ちの感覚にどこか寄り添いたくなる。

何度も破壊行為を繰り返しながら…人目など気にせず、なり振りかまわず、踊ってみたりしながら…ふと車に差し込んだ眩しい日差しの中から、ようやくその温もりと確かにあった気持ちに気づく。答えなど必要としない物語だが、この終盤の素晴らしい演出とラストの清々しさに胸を打たれた。

ジェイク・ギレンホールの虜になった。
こんなに素敵な邦題がついたこと、監督は知っているのかな?笑
shortcut

shortcut