MayuShimada

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのMayuShimadaのレビュー・感想・評価

4.1
やっと泣けたねって背中をさすってあげたくなるジェイク・ギレンホールでした…

案外こっちの方がリアルな反応なんじゃないのかなぁと思いました。
近くにいすぎて?当たり前すぎて?突然いなくなった現実に心がついて行かないというか。
むしろついて行ってしまったらデイヴィスはもっと壊れてたような気もする。自分の心を守っているってかんじで。きっと無自覚だけど。
デイヴィスにとっては、喪失感があることを自分で認められる状態になるのに"解体"するという過程が必要だった。

っていうか、本当はどんなときもそうだと思うんですけどね。
人間は自分で自分のこと騙しながら生きてますから。本当はどんなこと感じてるのか、何を大切に思ってるのか、何が気に入らないのか、時間をかけて解体しないと実は自分でもよくわかってないと思うんです。デイヴィスのように、何かのきっかけで注意を払うようにならなければ、たぶん一生そんなこと考えないって人の方が多いんじゃないかなぁ。

無関心が楽だから。他人のことも自分の事すらも、必要最低限の感情まで制御して過ごす。ことが当たり前になってくなんて、なんて味気ない毎日なんでしょう。

何もかもぶっ壊したいと思う気持ち、ちょっとわかる。最初は分解だったのにだんだん壊すことが目的になっていってましたね。
私、ときどき自分がゴムボールなら良いのにと思う時があるんですよ。集団で行動するの苦手だし、世間話もうまくできないし。自分だけじゃなくて他の人も、空気を読んで余計なこと言わないようにしながら上辺だけの会話をしている状態が気まずくて仕方がない。でもなんとか頑張っているうちにもやもやしてきて、ゴムボールになってそこらじゅう跳ね返って暴れ回りたいって思う。何が嫌とかじゃなくて、もう「今」が嫌。
デイヴィスの感じとはだいぶ違いますけど、でもなんとなく共感しました。家ぶっ壊してくとこ。
あのシーン一番好きかも。
MayuShimada

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