ピュンピュン丸

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

4.7
人が観ているのを途中から観、結末まで観たあとに最初から見始めた地点まで鑑賞した。そんな、映画を冒涜するような見方をしたにもかかわらず、ヨカッタ。まるで、漱石の『こころ』のような映画。漱石の文体は、美しい韻律を帯び、一文一文、一語一語が敷き詰められたパズルのパーツのようで、無駄がなく、他に置き換えができない。小説と映画で表現手法は異なるんだけど、とてもよく似ている。一つも適当に撮られたカットがなかった。砂浜で亡き妻と戯れる映像が、特にお気に入りだ。

ジェイク・ギレンホールの演技が目立つが、それに負けず劣らず、あの子役。あの子役の少年は、リヴァー・フェニックスの再来か?