オリカ

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのオリカのレビュー・感想・評価

3.7
ある日突然、愛する人が亡くなった時に、全然悲しくなかったとしたら
私も「自分っておかしいのかな」って思うだろう。
人の心に正解はないし、「こうあるべき」って考えるものではないのかも。

自分がおかしいから原因を探りたい、という気持ちから
ありとあらゆるものを破壊していくのだけど、そもそもそんなヤバイ行動をしているということこそが、心に大きなショックがあったという証。
妻だけでなく、自分とも向き合ってこなかったのに
死によって徹底的に向き合おうとしている姿が、切なかったり、コミカルだったりして、本来の人間らしさを取り戻していくのが良かった。
破壊の後には再生があると思えば、たまには色んなものを破壊するのも悪くないかな、と思った。
(ただ、人に迷惑をかけ過ぎちゃダメだと思いますが・笑)

色んなシーンで登場する付箋も、最初はあまり意味が分からなかったのだけど、奥さんが夫に話しかけたいのに居なかったり、聞いてもらえなかったりした時、「ねぇねぇ、、」って話かけるみたいに付箋を書いていたのかなぁと想像すると、奥さんの寂しさも伝わってきて、すごく切なくなった。
愛情ってそもそもなんだろう?って考えてしまうような映画でした。

あと、銃で遊ぶのは危険すぎてヒヤヒヤしました(笑)
オリカ

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