このレビューはネタバレを含みます
If it's rainy, You won't see me,
It's sunny, You'll think of me.
失ってから気づく、ってよく言うけど、それじゃ遅いことばっかり。大きな何かを失ったことがある人にはすごく響く映画だと思う。
デイヴィスがどんどん破壊的になっていく様子は、響くものがありすぎて苦しかった。悲しみにたどり着けない気持ちの行き先がたまたま破壊となっただけで誰にでも訪れることかもしれない。
FREE / Mr.Big がぴったりだし、クリスがかわいすぎる。思春期ど真ん中の子どもらしさがパーフェクト。ヒョウ柄のジャケットがあんなに似合うあのくらいの歳の子どもは、なかなかいないだろうなぁ。家の中を壊すシーンは、自分のフラストレーションが消化できなくなったときにこのシーンだけ観たくなりそう。
メタファーの連続で、観る人を選びそう。もっと気づけてたら楽しめてたかも、と思ったけど、それもまたこの映画のメタファーだと感じた。気づくか、気づかないか、気づいていないことに気づくかどうか。この映画だけで論文書けそうなくらいには分析のしがいがありそうな感じ。
デイヴィスは深く悲しんでいたけど、ジュリアの痛みは相当だと思う。気づいてほしいのに気づいてもらえない、わかってほしいのになかなかうまく伝わらない、関心を向けてほしいのに、って悩みたくないよね。