Kororin68

ローズの秘密の頁(ページ)のKororin68のレビュー・感想・評価

2.9
現代は、「The Secret Scripture(秘密の聖書)」
その通り、古く小さな聖書に、びっしりと彼女の記憶が上書きされている。
たぶん、マルコとかダニエル書とか、どこの聖書箇所かってことも、シンボリックな意味があるんだろうなぁ。
神父がいて、信仰深さを装った上辺の裏で、現実はプロテスタントとカトリックが対抗し、神父がローズを独占しようとしたりしてる。
聖書に、彼女の痛みや喜びが上書きされて、保存されていた・・・というプロットは、なんとも象徴的だ。
そして、最後の「教会ぐるみらしい」という言葉も、本作が暴こうとしている事実なのかと思いました。
現代のヒロインを演じるヴァネッサ・レッドグレイブの名前が出てこなくて、「ジュディ・ディンチぢゃないし・・・」とばかり。
ジュディ・ディンチが主役を演じた「あなたを抱きしめるまで」は、本作と重なる実話。
こちら、最後に「実は…」って種明かしが、泣かされるようで、メロドラマに流れちゃった残念な結論にも思えて…。
もし、これが本当にあったことなら、こんなに嬉しいことはない。
フィクションでなく、現実に、再会が一組でもおおくあってほしいです。
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