鍋レモン

ローズの秘密の頁(ページ)の鍋レモンのレビュー・感想・評価

3.5
⚪概要とあらすじ
「ドラゴン・タトゥーの女」「キャロル」のルーニー・マーラ主演、「父の祈りを」で第44回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したアイルランドの巨匠ジム・シェリダン監督がメガホンを取った人間ドラマ。

取り壊しが決まった精神病院から転院する患者たちを診察するため、病院を訪れた精神科医のスティーブン・グリーンは、赤ん坊殺しの罪で精神障害犯罪者として40年もの間病院に収容されている老女ローズ・F・クリアを看ることに。自分の名が「ローズ・マクナリティ」であると訴え続ける彼女は、赤ん坊殺しの罪を否認し続け、大切にしている聖書の中に何十年にもわたって密かに日記を書きつづっていた。興味を抱いたグリーン医師に、彼女は半世紀前からの自分の人生を語り始める。

⚪キャッチコピーとセリフ
“めくるたびにあふれる、真実と愛”

「愛を知れば真実が見えるはず」

⚪感想
人間ドラマ作品。

批評家からは酷評の作品だそうだけど面白かった。
途中余りに酷くて悲しくなったし、最後は完全に泣いた。

主人公であるローズは何故精神病院に40年入れられていたのか、息子を殺したのは事実なのかが、彼女の記した聖書から紐解かれていく。

序盤と中盤は男性陣の顔をしっかり覚えていないとややこしくなる。この人どの人問題が。

第二次世界大戦中でのアイルランドの立ち位置や一般的な宗教的な面をよく分かっていなかったので理解しにくかった。

終わりの展開はそれとなく予想が着いたけれどいざそうなると感動する。

観れば観るほどルーニー・マーラの演技力が凄まじい。
ルーニー・マーラ演じるローズが美しいので男たちが群がってくるのも分かる。人間と言うより人形とかCGでできた人物に見えるくらい。
泣き叫ぶ演技良き。
最近思うけどホアキン・フェニックスも似たような演技で似たような人物だからこの2人がくっついたのは偶然ではなく運命なのではと。

ローズが恋に落ちるマイケルがとにかくかっこよかった。
典型的な好青年。笑顔がプライスレス。
空を飛んだり、バイクに乗ったり。
キス職人か。

ゴーント神父さえ居なければなのか、居たからこそなのか。

マイケル。ジャック。ゴーント。

内容がやや飛ばし飛ばしなような気もするけど観ていて面白かったのでこの点数。



⚪以下ネタバレ



第二次世界大戦中でのアイルランドは中立だったからこそマイケルがイギリスへ志願したことは裏切りと捉えられてしまったのかな。

ゴーント親父はローズが海で泳いでいて出会った人。ローズが目を合わせたのがきっかけでのめり込んでしまったように見えた。
完璧に現代で言うストーカー。ローズにはマイケルがいるのでローズにとっても視聴者にとっても邪魔者。

大変なのがローズはマイケルが好きなのに、ゴーント親父とジャックに惚れられ、そこの痴話喧嘩からホテルの仕事をクビになり、森の中にある小さな家で暮らすことになること。でもそれはそれで運が良かったのかマイケルに会える要因になる。
パラシュートが引っかかって首吊り状態だったシーンはちょっとびびった。

ローズの息子は実は生きていて、ゴーント神父が密かに養子に出してたわけで、更にはそれがグリーン医師だったという。ゴーント神父はローズの息子がマイケルとの子供だと分かった上で助けたのがなんとも。

ゴーント神父の行動の心情が私には理解し難い。

彼女の綴った言葉通り息子が迎えに来た展開が素敵。

⚪以下ストーリー(Wikipediaから引用)
ロザンヌ・マクナルティ(ローズ)はロスコモンにある精神病院に40年以上入院していた。1942年にローズは赤ん坊を殺した容疑で告発されたが、彼女はそれをずっと否定し続けていた。精神病院が取り壊されることになったため、ローズの主治医であるグリーン医師は彼女を転院させるべきか否かで頭を抱えていた。自分の無実を証明することを諦められずにいたローズは、入院以来聖書の余白に書き続けてきた日記を参照しながら、グリーンに自分の人生を語り聞かせた。

1930年代、ローズは叔母の元で暮らすべくアイルランドにやって来た。ローズの母親は夫を亡くして以来、鬱病に苦しんでいた。ローズは幸福な暮らしを送っていたが、上空を飛んでいく飛行機は戦争が間近いことを示唆していた。しばらくして、ローズは戦闘機パイロットのマイケルと恋に落ちた。マイケルは「戦争が終わるまで、この地で俺の帰りを待っていて欲しい」とローズに言った。地元の人々は「マクナルティ一家はイギリス寄りの人間だから気をつけろ。」と警告してきたが、ローズは意に介さなかった。

マイケルのことが気にかかるローズではあったが、その寂しさ故に、地元の教会で神父を務めるゴーントに惹かれていった。ゴーントとローズの叔母は「この町は小さな町だから、2人でいるところを見られたら何があるか分からない」とローズに言った。ローズが浜辺を歩いていると、戦闘機が上空を飛んでいった。パイロットはマイケルのようであった。

ローズは美しい女性であったため、地元の男性たちの注目を浴びていた。特に、ジャック・コンロイは彼女に熱を上げていた。コンロイと楽しそうに踊るローズの姿を見て嫉妬心を燃やしたゴーントは、コンロイに喧嘩を売った。その一件を耳にしたローズの叔母は、彼女を森の中にあるコテージに住まわせるようになった。そんなある日、森の中に飛行機が墜落していた。その飛行機を操縦していたのはマイケルであった。ローズはマイケルを救出しコテージに匿った。看病を通して、ローズとマイケルはどんどん親密になっていった。その後、マイケルはローズにプロポーズをし、2人は夫婦になった。しかし、幸せは長く続かなかった。マイケルの行方を捜していたアイルランド共和軍にコテージが見つかり、彼らの手でマイケルが連行されてしまったのである。

失意に沈むローズであったが、さらに彼女を追い詰める出来事が起きた。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
鍋レモン

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