slv

ローズの秘密の頁(ページ)のslvのレビュー・感想・評価

3.8
自分の赤ん坊を殺した罪で40年間も精神病院に収容されているローズ。自分は赤ん坊を殺していないと否認し続ける彼女が数十年にわたり聖書のなかの日記に秘かに綴っていた秘密、そして真実とは…。

若き日のローズを演じるルーニー・マーラが本当に美しい。
神秘的でうっとりと引き込まれるような瞳、穏やかな微笑。ずっと見ていたくなる。。

しかし、ローズにとってはその美しさこそが嫉妬や、歪んだ愛情や、悲劇を引き寄せてしまい、やがて苦難に満ちた運命に翻弄されてしまう。。

ローズが過酷な仕打ちを受ける描写が多く、観ていて本当に重苦しくいたたまれない気持ちになるのがとてもつらい。。

しかし、だからこそローズとマイケルの、束の間の幸せな瞬間を切り取ったようなシーンはとても印象的だった。海辺をバイクで走るシーンとか、幸せそうな二人の姿とか。その美しさが瑞々しく胸を打つ。心に残る。

終盤に解き明かされる衝撃の真実は、苦難の中にあっても、40年間ずっと守り続け、貫き続けた愛と信念が呼び寄せた奇跡なのかもしれません。。

静かに胸が震えるようなラストに辿り着いた時、この作品を見て良かったと思いました。
slv

slv