Shion

世界一キライなあなたにのShionのレビュー・感想・評価

世界一キライなあなたに(2015年製作の映画)
4.5

ウィルの立場を考えると本当に居た堪れない。愛する人を抱きたくても抱けない辛さは、私には分からない。というか誰にも分からなくて、彼にしか分からない。
彼も本当は死にたいなんて思ってない、誰にも分かってもらえないことが1番つらいんじゃないかな
私もルーのように、愛する人の望みを叶える決断をすると思う。切ない結末だけど、彼らがお互いを尊重し合って生まれた答えなら決して間違いじゃなかったと思う

安楽死が必要か否かの答えは見つけられなかったけど
彼のように、人には「分かってもらえない辛さ」があるんだなって思った
なんというか、
分かってもらう≠共感してもらう
分かってもらう=体感してもらう
苦しさの想像、苦しさのへの共感なんかいくらだってできるけど、苦しさの体感はできないでしょ。だから苦しみの100%を知ることはできない
だからそう簡単に生きてなんて言えないの。
確かに命は大事だし、すごく悲しいけど
相手を想っての「生きろ」が、相手にとっては辛いのかもしれない。何も知らないくせにってなるよね

苦しさ悲しさ、悩みって、こうすれば?ああすれば?って、提案してほしいわけじゃなくて、ただ気持ちに寄り添ってあげるだけで良かったりするよね
私は自分が辛い時にまずはそうしてほしい。

つまりこれは目がパンパンになりながら生死について永遠に考えさせられる映画でした。
Shion

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