かや

クリムゾン・ピークのかやのレビュー・感想・評価

クリムゾン・ピーク(2015年製作の映画)
3.7
今年公開映画4本目。

ようこそ、深紅に染まる山頂(クリムゾンピーク)にそびえ立つアラデールホールへ。

ギレルモデルトロがおくるゴシックミステリーホラー。
ホラー要素よりはミステリー要素の方が強い気がする。


なにより館のビジュアルと装飾の完成度の高さ。
まず最初にグワンと外の全体図を見せて、中に入ってからのカットで、最高な館に招待されたと確信した。
血や幽霊の赤を引き立たせるためであろう赤をあえて使わない色彩とゴシックの雰囲気は大満足です。
幽霊たちのビジュアルもしっかり気持ち悪くて素晴らしい。

ミアワシコウスカ演じるイーディスを追うカメラも、方向転換してもカットを割らず、カメラもぐるっと回ってずっと後ろについていったり、やけに引きの画で撮っていたりと、何か起こるんじゃないかと想像させるようで良かったと思う。

そしてミアワシコウスカよりもトムヒドルストンよりも輝いていたジェシカチャステイン。
まず普通に顔面が怖いというところから最高でした。
社会派作品に出ることが多いような気がしていて、こういう作品に出るのは珍しいような感じですが、誰よりも光ってました。
さすがシャープ家!!ってくらい顎がシャープです。

ジェシカチャステイン演じるルシールのふいに画面に入ってくる不気味さは、レベッカのダンバース夫人を彷彿とさせる。
何かに取り憑かれたように生きているところまで似ている。

幽霊をただ驚かせるだけに使うのではなく、ストーリーの謎を解くためのものとして使っているのも面白い。
この構図的にはデルトロが製作で関わったスペインとメキシコの合作映画、永遠のこどもたちになんとなく似ているような印象を受ける。
ここで言うのもなんだが、正直本作より永遠のこどもたちの方が面白いのでオススメです笑


残念なのはクライマックスが弱いというか、スムーズじゃなくなった感じがあって、もっと過激でも良かったかなという印象。
物音が聞こえたら必ず見に行っちゃう勇気は凄いが、毎回確認して嫌な思いをするイーディスの学習能力の無さには笑う。
あとはトムヒドルストン演じるトーマスのキャラを、もっと立たせても良かったですね。
そのせいかロマンスが微妙でした。
ルシールが目立ちすぎで影に潜んじゃったんでしょうが…笑


評価はこの雰囲気、世界観が好きになれるかどうかだと思います。
ホラーはあんま観ないから定かではないが、ホラー一辺倒ではないし、ストーリーも特別珍しいこともないですし。
リアル貴族のトムヒドルストンが貴族やっててかっこいいし、すごいかわいいってわけでないところがかわいいミアワシコウスカはかわいいし、なによりジェシカチャステインがジェシカチャステイン史上最高で恐ろしいので、キャスト目当てもアリです。

私は館が出た瞬間に、ええやないかい!!って思ったくらいですから、十分楽しみました。
ホラーが苦手って人でも全然大丈夫だと思います。
びっくりするには音が大事ですし、是非劇場でどうぞ!
ついでに永遠のこどもたちもお願いします。