幽霊より本当に恐ろしいものとは? というゴシック・ホラー。
だが、幽霊の存在が話において、ちょっとうまく機能しきれなかった印象。
『パンズ・ラビリンス』や『シェイプ・オブ・ウォーター』だと、リアル要素とファンタジー要素の混ぜ合わせが絶妙ですよね。
この映画の場合、ファンタジー要素である幽霊が、屋敷に出るただの怖いオバケになっちゃってて。正直、幽霊を排しても同じ展開が機能してしまいそう。
それじゃあ意味ないよね、って話です。
赤粘土を絡めて血を美しく撮ることなど、映像センスは強烈。エグいシーンにこそ美学があり、品がある。ビジュアルだけはやっぱり、さすがでした。