ピンクマン

カリートの道のピンクマンのレビュー・感想・評価

カリートの道(1993年製作の映画)
5.0
裏社会で名を馳せたカリートは足を洗ってレンタカー屋を営み生きることを夢見る。出所したカリートは、レンタカー屋を開く資金集めのため、裏社会に復帰するが、裏社会の仁義は無くなっていた。昔の女は受け身の女だったが、彼女は何かを求める女になっていた。昔の相棒は臆病な男だったが、金に眼が眩むんだ下衆になっていた。昔の部下は忠誠心を持っていたが、それを失っていた。そしてカリートは、昔は人間を見極める眼を持っていたが、変化した人間たちを見事に分析しているようで本当の姿が見えなくなっていた。そのことにカリートは気付いていない…。

ラストの逃走劇は今までの不安要素や過去の過ちがこれでもかと襲いかかってきて手に汗握る。結末は分かっていても、カリートの生き様を見てきた鑑賞者は、どうか逃げて夢を叶えてくれと願わざるを得ない。

いつ見ても切なく感動出来る傑作。ユーアーソービューティフルがいつまでも沁みる。
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