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ダイバージェントNEOのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ダイバージェントNEO(2015年製作の映画)
3.5
3部作×4シリーズ、グルグルローテーション。
Part.Ⅳ。2周目④。2周目、終了。

世界が崩壊し、残った人類が生きられる土地の周りに壁を築き、これ以上人類が滅びぬよう、5つの派閥と“無派閥”からなる派閥に分けるシステムを形成した世界。

そのどの派閥の特性も受け継がず、派閥で測れない存在“異端児”、ダイバージェント。

前作で主人公の女の子が、元の親の派閥から飛び出し、自由に生きていくのかと思いきや、自分がダイバージェントだと気付き、この世界に新たな混乱を巻き起こした。

何とか追手から逃れながら、核心に迫るも、他勢に無勢で何とか逃げ延びるのが精一杯。

その逃げた先から始まり、改めて外から内へと核心に迫ることを決意する本作。またしても、彼女たちに迫る障壁は多い。

常にどの派閥からも腫れ物に触るような扱いを受け、どこに行っても前作でかけられた容疑を拭いきれず、なかなか協力者もできない。

それどころか、色んな代償を払いながら前に進む過程で疑念、欺瞞、裏切り、敵対が絶えず、争いや逃避に辟易し、目指す方向もよくわからなくなってきて、ジリジリと心も体も立場も先細っていく。

そう、目指す場所。
この2作目の後半まで、そもそもなぜダイバージェントがこの世界の悪とされ、捕縛対象にされるのか、ダイバージェントの定義や具体的能力、そして、彼女たちは舞い戻ってリーダーのジェニーンを駆逐してどうしたいのか、逆にダイバージェントが駆逐されるとどうなるのか、どちらもその先に何があると思っているのか、その辺の詳しいことが実はよくわからない。

そして、さらに追い打ちをかけるかの如く、「ダイバージェント、10%、40%、、、100%」、どうやらダイバージェントによってもダイバージェントの資質に差があるみたいな設定が登場し、いよいよさらに話が飛躍してくる。

そして、あの直方体型の謎の箱。
“過去からのメッセージ”が入っているらしいこの箱がこの2作目のポイント。
この世界はダイバージェントの駆逐を目標としているのに、この箱はダイバージェントでなくては開けられないらしい。

、、、はてさてどう考えたものか。
いったい、ダイバージェントは何なのか。何をもたらす存在なのか。
彼女だけがなぜ色んなことを乗り越えられるのか。

そんな話の混沌を横目に、派閥同士の摩擦も顕在化してきたり、ダイバージェント狩と罠が激化したり、どんどん話が大きくなる。

この話、どこへ向かうのか、、、かなりカオスな2作目。この次でちゃんと、収まりつくのか。
本作の最後の最後ですごいことを思い出させてくれる、、、そうだ、まだ“フェンスの外”、使ってないね、、、と。

自分でもこのレビューで何が言いたいのかよくわからなくなってくる。とにかく最後まで見届けてやろうではないか。

相変わらずマイルズテラーの嫌味加減が冴え渡る。彼の普遍性というか、わかりやすいキャラクターがある意味防波堤のような効果を出していて、世界観の飛躍が過ぎて完全にお手上げになる前までで食い留めてる気さえする。
やっぱり彼、いいわ。


F:1769
M:10233
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