Aya

アレクサンダーの、ヒドクて、ヒサンで、サイテー、サイアクな日のAyaのレビュー・感想・評価

3.8
このタイトルがクソのような邦題ではなく、直訳だった件w
日本では2015年にソフトスルー。

4人兄妹の3男12歳の誕生日を明日に控えたアレクサンダーが主人公。

楽観主義な失業父のスティーヴ・カレル。
明日発売の絵本に社運と昇進をかけるキャリア・ウーマン母はジェニファー・ガーナー。

そして肝心の4人兄妹のキャスティングが絶妙。

プロム直前の長男を「オープン・ハウス」や「ドント・ブリーズ」などホラー系で活躍中のディラン・ミネット。
学芸会を目前にした長女を「マネーボール」の歌に泣かされたケリス・ドーシー。(しかもこの映画歌うシーンが多い!)

そして主人公のオーストラリアマニアのアレクサンダーを「ヴィジット」のラップでおなじみのエド・オクセンボールド。

この主役、結構アメリカ子役の間では争奪戦になってましたよね。
そこに突如としてオーストラリアから割って入ったエド・オクセンボールドすげえ!!って。

エド・オクセンボールドはマジいきなり出て来たダークフォースですよね。
今作や「ヴィジット」も大成功だし、続々と作品決まってるし、今年1月に北米公開されたポール・ダノの初監督作品「Wildlife」にも名を連ね・・・まだ16歳・・・ちょっとキャラかぶった子がいない、今んとこティーン俳優の中でも唯一無二の存在なので楽しみでしかない!

4男の赤ちゃんはとにかく可愛い!!

しかし!
明日に控えた自分のバースデーパーティーに対抗して、学校の人気者パトリックが同じくパーティーを開くと聞き、誰も来てくれない模様・・・。

しかも自分以外の家族全員がそれぞれの決戦の日を控えてそちらに向けて意気込むため、自分のバースデーがおざなりにされていると感じたアレクサンダーは0時を回って自分だけでバースデーを祝い、家族全員にとって最悪の日になりますように、とバースデーケーキに願い事をしてしまう。

そして迎えたバースデーの朝、なんとアレクサンダーが願った通り、家族全員にとって(他の関係者にとっても)最高にヒドくて、ヒサンで、サイテー、サイアクな1日が幕をあける・・・。

急いでる時に限ってなんかをバラバラ落とす、とか巻き散らかすとか細かくイラつくことから、お風呂でバッタリ!風邪っぴきとか仕事で大失態・・・と大きなことまでそれぞれに最悪な出来事が立て続けに起こるが、この日は諸々の事情が重なり、家族みんな一緒にいる。

それぞれの最悪+みんなでの最悪が+されもう大変なことに!

どんなことでも前向きに考えろ!が信条の父親はその通りみんなをなぐさめるが、パパはいっつもそればっかりじゃん!僕はいっつも最悪だし、みんなそれをわかってない!とケンカし合う、がやはり一緒にいる。

もうほんと起こること起こること、あるあるーだったり、ありえねー!だったり爆笑なんだけど、脚本がかなり練られてよくできている為、なんでそうなるかって流れもちゃんともわかるし、その行く末にも無理がない。

そしてそれぞれのトラブルから、否が応でも一緒にいる家族の絆の話になってゆく。

落ち込んだ(ってか呆れた)長男の彼女を盛り上げようとして家族全員で壊れたラジオの代わりにビートボックスを始めるシーンなんてもう最高に笑えて最高に感動的ですよね。

そして「NAGAMAKI TEPPAN」というレストランへ。
思ったよりちゃんと鉄板焼きの店だったwけど、彼女はお気に召さないよう・・・鉄板焼きは外食でもそこそこええもんなんですよ。

ラストは諦め掛けていたアレクサンダーのバースデーパーティー!
疲れ切って家に着いたら・・・!!の王道な幕開けから、そういうこと?!という真実がわかった時の感動!
アレクサンダーのバースデーパーティー、みんなすっごくわかってくれてた(T_T)

劇中スティーヴ・カレル演じる父親が、もう無理!ってみんながなってる時に言います。
最悪なこと続きだけど、今日はまだ終わってない!まだ最悪の1日になるかはわからないんだ!って。

本当その通りになって、安定の良質なファミリーコメディでした・・・コレみんな見てないの本当にもったいないよ!

そしてもうこれはオーストラリア人のエド・オクセンボールドくんが演じてるからこその深みのあるラストになっていて楽しいだけじゃないとこがすごい。

エドは言うまでもなくですが、この一家を演じた4兄妹と両親みんなの演技もベストアクトなんじゃないか?ぐらいの勢いでハマってるし、上手いし、ビジュアルもみんなめちゃ良い時です。
最高以外の言葉がちょっと当てはまらないですね・・・マジで。

音楽もいい。


超余計なお世話だけど、こんなにキュートなジェニファー・ガーナー、今となってはめちゃいい時期に離婚してたんちゃう?


日本語字幕:天笠利枝子
Aya

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