このレビューはネタバレを含みます
制作が発表された当時、「なぜブレンダン・フレイザーを使わないのか!?」とネットで批判が巻き起こった今作。見た感想を一言で言えば、「やっぱブレンダン・フレイザーのが良かったんじゃね?」と思わせる作品。
トム・クルーズが悪い、といっているわけではもちろん無い!トムはサイコー!!特に最初にアクションシークエンスとか「さすが現代のジャッキー!」って思ったしw
トムがアクション俳優として優れているところは、やっぱ姿勢。今回軍人役ということで、相当パンプアップしてたけど、それ以前にインナーマッスルとかがそもそも強いんだと思うんだけど、銃構えるとき、馬乗る時、走るときの姿勢がすごい良くて、どのアクションも見栄えするんだよね~。
ただ、あえていうと、トムは今回の役にはフィットしていないと感じた。まー、そもそも脚色自体よくないのでしゃーない気はするけど・・・
今回の主人公は、イラクに派遣されている軍人で、何故か偵察任務を帯びている(今時?)のに盗掘もしていて、いい人のようで泥棒で女だましてXXXちゃう感じで、正義感があるのか、たまたまそんな感じに結果見えなくもなかっただけなのか・・・しょーじきあんま定まってないどっち付かずな役。
多分軽薄な感じの役ということにはなっていると思うんだけど、特に最近のトム・クルーズのイメージだとそうも見えきらないし、軽薄感を出す演技ができるポイントは、冒頭部分だけだったことと、トムの軍での相方の人がコミックリリーフっぽいポジションで対比して軽薄さが勝ってしまっていたこともあり、しょーじき、軽薄で多少マッチョで頭ちょいワルな役でたまたまああなったという体なのであれば、トムよりは前シリーズの主役だったブレンダン・フレイザーのがしっくり来た気がするw 見た目から軽薄だしね、あの人www
今回のヒロインであるアナベル・ワリスの学者もいまいちよ~わかんない役で、話が始まる前に、一回トムとセクロスしているんだけど、なんか盗まれて、再会するときはキレてるのに、なんやかんやで「あなたにはいいところがあるのよ~」みたいな話を言ってる感情の流れが、この人自体が無表情だからどう感情が動いたのかいまいち伝わらない。
あと、基本的にトムの相手役は身長の制限があるので選択肢が少ないとは言え、賢そうではあるけど、しょーじき女性として魅力的にも見えないので、こちらもやっぱり前シリーズのレイチェル・ワイズのが可愛かったし、学者にはまったく見えなかったけど、女の子女の子してて感情の起伏も見えてよかった気がする。
役の立ち位置が最も悪いなー、と思ったのがラスボス!今回のアナクスナムン(?)的立ち位置のアマネトは、生きてるときから旦那に裏切られ、新しくパートナーに選んだやつも捉えられ、ミイラになって蘇って見初めた「The chosen」トム・クルーズにも結局裏切られている。しょーじき全く怖くないどころか、男運なさすぎwww
怖いくない、で言うと、ミイラって結局噛まれたらうつる設定のないゾンビなので、こちらもよくよく考えると怖くない・・・しかも、ゾンビ業界は、骨格が強くなって(?)もう走るわ、壁とかガラス窓壊すわ、増殖するわ、進化とげまくってるから怖い感じがするけど、ミイラは未だにのそのそしてるし、殴られたら砕け散るし、増殖もできないから、死んだ人だけ少人数ミイラになっただけでスケールもしないので切迫感殆どなし。ゾンビの設定は偉大だな~、とあらためて実感。ありがとう、ジョージ・ロメロ!
第2幕辺りから、「あー、これトム・クルーズでシリーズ化するんだな、Dark Universeって」ってゆー、ある意味での「シリーズ一作目説明コーナー」みたいなのがあからさまにあって、しょーじきこの出来だしほんとにシリーズ化すんの???という疑問を感じざるを得なかった。こりゃ興行コケるわw
結局べろべろばー的な驚かし演出以外は特にホラー感もなく、話も面白みにかけるトム・クルーズ久々の黒歴史映画になった気がする!ある意味貴重!!だけど、IMAXで見るほどではないw