はま

おんなのこきらいのはまのレビュー・感想・評価

おんなのこきらい(2014年製作の映画)
3.4

【可愛いも行き過ぎると殺気立つ!】

観終わって、親友が高校の時の可愛いクラスメイトのインスタを見て「幸せが殺気立ってる……」と言っていたのをまず思い出しました(笑)


主人公キリコは「可愛い」だけが取り柄の嫌味っぽい女の子。もちろん友達もいないし、恋愛依存症の過食症というどうしようもないメンヘラ具合……。でもそんな彼女と同じぐらい周りの女たちもどうしようもない。お局的先輩(この人に限っては演技も下手でイライラした)も、みんなにいい顔してばかりで個性がない後輩も、結局みんなキリコの「可愛い」を妬んでる。

キリコが「ゴミを持ってるところなんて見られたくない」という理由で、早朝の会社でゴミを捨てるシーンが好きです。そこで後輩の子は「くさ〜い!」とか言って全然手伝わないのに対し、キリコはちゃんと誰かの飲み残しを捨てたりと淡々と分別をするんですよね。後輩の子に対して「さっさと手伝えよ○ス!」と思ったのは私だけですかね?

コウタへの初めての打ち合わせでも、お局的先輩(このシーンも演技下手なんだよ!)の下手な営業に呆れ気味のコウタを見て、「だめですか?」と粘るキリコ。確かに媚は売ってるけど、実際キリコの方が仕事出来るんじゃないの?

つまり可愛い子ってしたたか。良く言えば頭が良い。だから嫌いにはなれません(笑)

それにしても森川葵ちゃんは泣く演技がめちゃくちゃ上手でした。結構生々しくて毒々しい役なので狙いすぎになりかねいところもあったと思いますが、彼女のナチュラルな演技で上手く回避出来ていたと思います。コウタ役の木口健太さんもナチュラルな演技がすごい馴染んでました。あまりお見かけしない俳優さんだけど、彼の演技すごい好きかも。

という感じで結構楽しんで観れたのですが、なんせ音楽を担当してるふぇのたすっていうバンドの絡み方が安っぽくて本当に嫌でした……。


キリコは「可愛い」しか無い女の子。でもキリコには「可愛い」がある!きっとそういうこと。
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