雨のタイムズスクエアで煙草を咥えながら佇むジェームズ・ディーン。
彼をよく知らなくてもあの写真は見たことがある人も多いんじゃないかな。写真が世に出るまでの彼と若き写真家の最期の旅を描いた本作。
終始落ち着かず胸が締めつけられるのは、きっと私がこの後彼に起こる運命を知っているから。
「誰が何て言おうと、幸せは自分が決めるもんだ!今を生きろ‼︎」という彼のメッセージがまた切なかった。
デイン・デハーンが作品の持つ儚さを上手く表現していたように思います。3ヶ月で11キロ頑張って太ったり、耳を彼の形に似せたりと努力されたようですよ。
ピア・アンジェリの胸に顔を埋めて甘える姿は憂いを帯びた危うさが漂っていました。
ロバート・パティンソン演じる写真家目線で物語が展開されるので個人的には心苦しいシーンがありましたが、生活や将来に対する不安、彼の生きてきた背景から考えると一概には言えないのかな…彼も精一杯なのが十分わかりますからね。
それにしても美少年だった彼も気づけばアラサーなんですね。時の流れを感じました。
劇中の音楽が心地よく、儚さを感じながらも生きる力を与えてくれる素敵な作品だと思います。
ジェームズ・ディーンの作品を観て余韻に浸りたいな。