ロビン

さよなら、人類のロビンのレビュー・感想・評価

さよなら、人類(2014年製作の映画)
3.9
ロイ・アンダーソン監督作品。
こちらの作品の原題の日本語訳は「存在について考察する枝の上の鳩」らしいけれど、全くもって意味不明。。
邦題の「さよなら、人類」はどうしてもイカ天出身の“たま”が歌ってた曲を思い浮かべてしまう。
邦題考えた人は“たま”が好きだったのかもしれない〜笑

こちらの作品もやはりCG全盛の時代にCGをほぼ使わず、スタジオに巨大なセットを組み、ミニチュアの建物やマットペイント(背景画)を多用してリアルな街並を再現し、そこに膨大なエキストラや馬を登場させて、想像を遥かに超えた撮影スタイルで完全させた作品らしくそのこだわりに脱帽してしまう。

とにかくこのシュールな笑いが見事ハマってめちゃめちゃ笑わせてもらった。
まさにシュールなコントの豪華な詰め合わせ!
テンポ感や間が絶妙で素晴らしい。
そして日常の切り取り方が上手過ぎる。
異様にシュールであるにも関わらず、そこから滲み出る親近感、静かで普遍的な無常感がたまらない。

そしてワンシーンに多くの情報量が詰まってるシーンが多々あって、メインじゃない所に気を取られるとメインが疎かになってしまうので、二度見三度見を繰り返したシーンが多々ある。
とにかく細部まで徹底的に作り込まれた作品で、ワンシーンワンカットの良さを最大限に引き出していて、凄く考え込まれた構図に脱帽するしかない。

無言で若い男の身体を触りまくる、太った女性フラメンコ指導者がかなり笑える。
そしてしばらくして違うシーンで、よく見ると奥のレストランにその二人が居てそちらに目がいってしまう。
しばらくすると若い男に逃げられちゃう〜笑

面白グッズを売るセールスマンの二人が、面白グッズを色んな人に見せて同じ説明を繰り返す。
その面白グッズの中身がロングセラーの吸血鬼の歯と古典的な笑い袋とイチオシの歯抜けオヤジの被り物だけ〜笑

「お金がないのにロッタの店に来た」「ロッタの店では一杯1シリングで飲める」「ロッタの店ではキスで払う」の歌がめちゃめちゃ笑えて永遠に観てられる。

国王陛下のシーンもめちゃくちゃ良い!
これも永遠に観てられる〜笑
ロビン

ロビン