Aya

ハングリー・ハーツのAyaのレビュー・感想・評価

ハングリー・ハーツ(2014年製作の映画)
3.7
うわあ、なんちゅう話やあ(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
ツラすぎる・・・。

アダムとアルバはチャイニーズレストランでの奇妙な出会いから恋人になり、彼女の妊娠を機に結婚。
お互いをとても愛していていいカップルなのですが、妊娠してからアルバは食事もあまり取らない。
心配するアダム。
アルバは元々わりと過激派のビーガンで食べ物、触れるものにものすごく気を使うが、妊娠してより一層敏感になり、出産時も水中の自然分娩にこだわるが、結局帝王切開。

無事に産まれた男の子。
幸せな生活が始まると思ったら・・・アルバは妊娠期より一層に潔癖になり、手を洗わないと赤ちゃんには触らせない(これは当たり前だよね)外にも出さず、家に引きこもって赤ちゃんと一緒に過ごし、自らの食生活を信じ、種や、よくわからんが自然派のものしか赤ちゃんに与えない。
当たり前のように発育が悪いので、心配するアダムは拒むアルバに内緒で医者に連れて行くと発育不良、栄養失調と言われ・・・。

イタリア映画ですが、舞台はNY。
アダム・ドライバーが主演でイタリア女優のアルバ・ドルヴァケルのカップル。
この子あの子だよ!!
「おとなの事情」で最初はみんなのご機嫌取りな無邪気キャラだったのに後半ザ・女に豹変する若い奥さんだよ!
この子凄いいい!

てか冒頭のチャイニーズレストランのシーンがおかしくて。
いわゆる緊急事態でトイレに駆け込んだアダム。
後から入ってきたアルバ。洗面所ゾーンで順番を待つが、なんと扉が開かなくなってしまう!
うわあどうしよう?!
てか臭い!!

そんな出会いから恋とか落ちるんだ?!

2人はラブラブなんだけど、イタリア人の彼女が転勤になってしまうのが機だったと思うんですよ。
「2ヶ月後」に去ってしまう。
アダムはなんと・・・2ヶ月以内に子供作っちゃえば行かないんじゃ?みたいな行為にでるわけですよ!!
コレやってることサイテーですよね。

晴れて結婚した幸せなカップルだったのに、アルバのうーんちょっと神経質すぎなんじゃない?ってのが、妊婦だからそうなのかなー?とかまぁお母さんなりたてだし子供可愛いから色々あるよねー、では収まらないようなレベルでして。

母乳は4ヶ月まで。(はやっ!)
以後はほぼまともな食事は与えず、自分が信じるものしか与えないのでこれはもう虐待のレベルかと。
でも自身もどんどん痩せてガリガリになってくとこがマジ真剣に良かれと思ってやってんだ!って感じが怖くて・・・。

そんな妻の行動に戸惑い、危機を感じ、最初は説得を試みるものの頑なな妻に内緒で医者に通ったりコッソリ連れ出しては食事を与える夫、アダム。

アダム・ドライバー、今まで彼のこといいな!と思ったのは「フランシス・ハ」くらいで、そんな正統派イケメンでもないし、私「スターウォーズ」見ないので、特に思い入れなかったのですが、この役のアダムめちゃくちゃ良い男!良い旦那!いいお父さん!過ぎて見直した!

一番のポイントは奥さんをどこまでも愛しているところなんですよね。
しかもそれは奥さんも同じで。
お互い愛し合っているし、お互い子供が可愛いのは同じ。
でも育児方法が決定的に違う。
しかも命に関わるレベルで・・・。

うわあん!!
どうすりゃいいのよ!!

アダムはやはり子供のことを考えた行動をとるのですが(それまでもかなり頑張ってたよ・・・)
その行動がまぁ当たり前なんですが奥さんを決定的に追い詰めてしまう・・・。

この話、どうなるの?どうなるのが一番いいの?もしや最悪の結果になるの?!と思っていたら・・・。

(T ^ T)

何が悪かったんだろう?

どうすればよかったんだろう?

そしてこのような育児方針の違いが多かれ少なかれある夫婦はどうすべきなんだろう?

とても考えさせられました。

後、たまになんだけど、アダムすごい怒鳴ったり手が出る人なのもちょっと気になったなぁ。

もちろんNYの街に出たり、海が出てきたりといった映画ではあるけど、ほとんどが2人の暮らすアパートで繰り広げられる。
そのアパートにはもちろん2人しかいない。+赤ちゃん。
物凄く閉塞感を感じる演出だな、と思いました。
エンドロールであの曲がかかるなんたる皮肉。

アダム・ドライバーの2014年映画で日本では2016年秋DVDスルーかぁ!!

ちょうど「ヤング・アダルト・ニューヨーク」が劇場でかかったくらい?
この映画を撮った後に日本で公開された「インサイド・ルーウィン・デイビス」「Wild」「もしも君に恋したら」と良作でのちょい役が続いております。

やはりソフトスルーはちともったいなかったかなぁ!!

2016年12月の「スターウォーズ」後、「沈黙」「パターソン」に「ローガン・ラッキー」と大作、小作関わらず出演していて評判の良いものが続いているので、今年に持ち越しても劇場公開したら結構ヒットしたんじゃないかなぁ、と思いました。
Aya

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