ワンダーよにだ

ストロボ・エッジのワンダーよにだのレビュー・感想・評価

ストロボ・エッジ(2015年製作の映画)
3.0
原作はマンガ大好きなわたしが1番好きな少女マンガ。
連載中から30人以上に漫画を貸し続け布教活動してたくらい本当に好きなんです。

最初に見た感想は、映画化するとこうなっちゃうよね、でも思ってたよりだいぶマシかも。という感じ。
(良くも悪くも予告編の印象と変わらなかった)


うん、あの10巻全部を映画にまとめるなら、最善の取捨選択だったんじゃないかな?真央を削れば冒頭のシーンをもっと大事に表現できたのかなと思ったけど、やっぱり安堂君に救いが欲しいし、原作を大事にしてて脚本は良くできてた気がする。


でも以下は原作賛美と映画の悪口(ネタバレ有)です。長いです。


そもそも原作のストロボエッジ自体が超超ベタでありきたりなストーリーであり、人気があるのは登場人物の感情の描写がかなり細かくて丁寧で、どのキャラクターにも感情移入でき、切なさが他の漫画よりもぐっと来るからだと思うんです。
ていうか、それだけだと思うんです。

そして少女マンガにはよくある、イケメンが普通の女の子である主人公を好きになるという意味不明な展開も、すごーく丁寧に2人の気持ちの変化を表現してて「そりゃ蓮くん、仁菜子のことを好きになるわ」とちゃんと納得できるんです。
そこがすごいところなんです!!
(だからわたしは好きっていいなよが嫌いだぁ!)

だから、時間の都合でストーリーだけをうまくつなげた映画作品は原作の本質的な良さの部分を全て削ってしまってると言ってもいいんですね。
だから面白くもないし、つまらないんです。

福士蒼汰が演じる、学校1のモテ男一ノ瀬蓮は顔がイケメンでクールという理由で超モテてます。
でも本当は、モテすぎて人と接するのに疲れてるだけで無愛想やクールではなく、親しい人には冗談も言うし表情も豊か、みたいなキャラなんです。
かなりマンガ的なキャラだから難しいけど福士君は上手く演じていたと思う。
でも映画では、クールってキャラ設定も説明不足だし、かと言ってそんなに愛想も良くないから、何故仁菜子があんなに蓮くんを好きなのかがわからない。
ただイケメンと仲良くなれたから好きになったっていう印象しか受けない。
もったいない!違うのに!!


そして有村架純演じる主人公の木下仁菜子は、本当に魅力的なキャラなんです。君に届けの爽子は好きじゃないけど、仁菜子は大好きだ‼︎
ちゃんと恋をしてて、悲しんで苦しんで、でも諦められなくて努力もしてて…。
でも元気で明るくて天然だけど周りに好かれる良い子。
そりゃ読者はみんな応援するよ!!
なのに、下手すぎるよ有村架純。
有村架純可愛いからCMとかで見るのは好きだけど、セリフも下手だし、表情豊かでかなり楽しいキャラのはずの仁菜子がとても地味子かと勘違いするくらい、全然表情の演技できてないし。。。

少女マンガの映画なんて、各キャラクターの感情の変化を、どれだけリアルな台詞で表現しているのかを楽しむものなのに、キャラの感情を演じられない時点で、全然楽しめない。
ストロボの実写化にこんな所で不満を抱きたくなかったなぁ…。


安堂君を演じていた山田裕貴は上手かったし、安藤君でした。
でも、細かいストーリーが削られているせいで安堂君がチャラ男の印象から抜け出せない。漫画読んでると、何回も安堂君とくっついちゃいなよ!!と思っちゃうほど、安堂君が眩しいくらい真っ直ぐで良い奴なのに。ここでも、なんで安堂君が仁菜子の事をあそこまで好きになったのかあんまり伝わってこないし。そこがなぁ〜、もったいないよなぁ…。

是永麻由香を演じていた佐藤ありさはめっちゃかわいい!!!
そんなに演技上手くないけど、雰囲気とかイメージに合ってたし、なにより顔がとても可愛くて見てるだけで満足でした。ここのエピソードはそこまで掘らなくても良いと思うので、良いと思います笑


あと全体的に良くないと思ったのが音楽!!!なんであんなぬる〜ーい曲や歌が使われてるの!?
タイトルの意味、理解してないでしょ!?

主人公の恋する気持ちを何か表現する言葉として原作者が考えたのが、
恋をした時のまぶしくて、時にはズガンと胸にささるような強い想いってのを、写真を撮る時の瞬間的な強い光=ストロボ。
その”ストロボ”が胸にブサーっとつきささるって事はきっとそれはとがっているに違いない、とエッジ(EDGE)。
で、それを合わせて表現してるんです。

だから、各キャラの感情の中ではすごく強い想いが渦巻いてる青春の話なのに、あんなゆるくてかわいい音楽はぜんぜん作品に合ってない。有村架純が演じてる地味子のキャラに合わせてるような曲で、作品の印象を悪化させてる気がする。
(君に届けのふわふわした雰囲気が魅力の作品じゃないって事ですよ!!)

(調べたらGooglechromeのCMの曲とか作ってるシンガーソングライターの方でした。ああいう雰囲気は嫌いじゃないけど、作品には合ってなかった。てか、映画全体があのセンスを生かせてなかった。)

更に劇中で流れる、仁菜子と蓮君が以心伝心した鼻唄の曲は、原作ではモンゴル800の小さな恋のうたってことに公式に?後から決まってるんです。
不思議なことに、わたしもマンガを読んでるときに何の情報もないのに、仁菜子が鼻唄を歌ってるのは小さな恋のうただと感じたくらい、イメージはモンゴル800。
大人の事情なんだろうけど、あんなに脚本を原作に沿って(頼って)いるなら、そこも原作への愛なりリスペクトなりを貫き通して欲しかった。
GReeeeNの歌は鼻唄歌いにくいでしょ?笑


でも、ロケ地として使われているのが小田急なのは、小田急ユーザーとして嬉しくなりました。
大事なシーンで使われている新百合ヶ丘の駅とか、映画見るために良く通ってたので胸熱。


原作が大好きなので酷評になりましたが、
少女漫画のキラキラを感じられる映画としてはそこまで悪くはないと思います。
なんか違う方向でキラキラはしていました。
そんなに好きじゃない福士君がとても印象良かったので、福士君に0.5点加点だぁ〜〜!!!