ねこきのこ

わたしに会うまでの1600キロのねこきのこのレビュー・感想・評価

4.1
母親が好きだった元の自分に戻るため、歩き始めた1600km。
母親への恋しくてやるせない気持ちや元旦那への後悔の念を胸に、若い女性がひとりで歩く道は精神的にも体力的にも困難で、道中いろんな過去のシーンがフラッシュバックし、主人公のシェリルを苦しめます。その苦痛を道中で出会う人々や元旦那の手紙、母との良き思い出を思い返し、偉人の名言をポイント地点のノートに綴ることでひとつひとつ乗り越えていきます。

シェリルは、もともととても強い女性だったのに、あることをきっかけにドラッグや奔放なセックスに身を落としていきます。その様子を胸をえぐられるような気持ちで観ました。悲しいし、切ないし、人間の弱さを見せられているようでした。

でも、やはり人は生きるんですよね。どんなに自分が嫌いでも生きないといけない。
そのためには乗り越えるしかない。
この旅でシェリルは前を向くことができ、そのたくましい姿にとても勇気をもらえました。
今年のベストテン入りました!
ねこきのこ

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