ゆきの

キャロルのゆきののレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
3.8
『太陽がいっぱい』の原作者パトリシア・ハイスミスの作品。今回は女同士の恋愛を描いております。
そして男女で捉え方が違うんじゃないかなって思う作品でした。

1950年代のアメリカは同性愛はご法度であり、病気だと捉えられてたみたいですね。人を好きになる事に理由は無いし、言葉を綺麗に並べた所で良し悪しの判断を第三者がする必要もない。今はそんな自由な時代になったからこそ、この作品が世に出ることが出来たのだとも思うと、まだまだ科学では解明できない不思議な力を持つ「愛」というものは時代の波をゆらりゆらりと形を変えて流れてゆくのだなあ、、と不思議な気持ちになる。

そんな彼女たちの心を映し出すかのように、終始柔らかくくすんだ色味の映像が心地よかった。
たぶん心地よすぎてつまらなく感じる人もいるだろうけれど。
家庭に居場所を見つけられず、退屈な社交界に辟易するキャロル(ケイト・ブランシェット)と、内向的で表情をあまり見せないテレーズ(ルーニー・マーラ)。
お互いの優しさ、魅力、芳しい香水に惹かれ、夜のちょっとした開放感に逆らう事はできない。たぶん私もできない!!
そっと肩に手を置き、見つめ合うだけでも十分すぎるほどの愛情表現だったが、ルーニーの白い肌はすごく綺麗でした。
(ちょ、うぉ、脱ぐね、、がっつくね、、って一人でわわっ汗ってなったから友達同士でもカップルで観るのも嫌かもしれない…)

時代の流れが彼女たちの関係を遠ざけるものの、キャロルが「自分自身を偽ってまで生きる事は自分の存在意義が無いのと同じ」と感情を爆発させるシーンではグッときた。本当にその通りだと思う。

そこから冒頭のシーンへと辿り着くのだが、回収の仕方といい、そこから続くラストがまた良い。
ストーリーも良かったけれど、彼女たちのトランクの中がとても気になった。
ケイトの綺麗なブロンドが映える赤や水色、ルーニーの澄んだオリーブ色の目に映える黒の使い方が素敵。二人のワードローブも是非拝見してみたい。

試写会@ユーロライブ