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キャロルのhabakariのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
4.5
大傑作。
ガラスごしに泳ぐ指と紅はどこまでも優雅で流麗。

あらかじめ決められた終焉に向かい、映画は動き出す。指先に紅を取り戻したキャロルが以前よりも弱気にテレーズを誘うその背後で、終わりのカウントが始まる。

『フランシス・ハ』は華やかなパーティの一瞬、部屋の隅と隅で交わされる二人だけの世界に希望を託した。
すれ違いの果て、言葉なく交わされたその視線の先に「永遠の夜明け」があることを祈る。
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