にっしゃん

キャロルのにっしゃんのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
4.4
美しいラブストーリー。女同士とか同性愛とかはあんまり関係ない。2人の人間が惹かれ合い、それが同性同士だったというだけ。

冒頭のシーンがクライマックスで繰り返されると、最初に見た時とまるで違う印象になるという手法が素晴らしく、2人の関係性が逆転してるという表現が見事。グラグラと揺れる画面が緊張感を増す。

憧れが愛に変わり、悲しみを越えて人として成長していく、ルーニー・マーラ演じるテレーズ・ベリベットが魅力的。見た目の変化にキャロルの影響を感じられるのもいいし、何より裸の美しさにみとれる。ていうかめちゃくちゃ可愛い。最高。
何を言われてもはっきり断らず流されてばかりだったのが、最後にノーと言えるように成長したのも感動。

キャロルは何をしていても絵になるオーラが人を惹きつけるだけの説得力がある。ただ話が進むにつれてどんどん弱っていく感じが悲しい。最後はほとんど懇願するようにテレーズにすがりついて…

とにかく人も物も建物も服も、何もかも美しく、そこに存在することを疑わせないビジュアルが好き
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