アタフ

キャロルのアタフのレビュー・感想・評価

キャロル(2015年製作の映画)
4.2
主演はケイト・ウィンスレットとルーニーマーラーですが
この映画の中での2人の美しさは際立っています!
ケイト・ウィンスレットの言う「私の天使」という表現も納得の美しさだと感じました。

この映画の中では男性は基本的に邪魔者であったり、粗暴であったりと女性の登場人物と比べると悪く見えるように描かれており、女性同士である2人が恋に落ちていくのにも感情移入できるような演出となっていたと思う。

 時代が時代だけに同性愛というものが世間的社会的にも異常であることとされており、2人が大きく感情に出して愛を表現しないことからしても、その時代背景が伺えるような作りとなっていた。
この頃の日本映画でよくある感情や言いたいことを全て口に出して演説してしまうようなダサい演出がよくあるが、この映画は表情や些細な行動から感情を読み取れるようになっていて上質な映画だな~と関心してしまいました。

 映画全体としては過激なシーンの少ない「アデル・ブルーは熱い色」といった感じ、2人がお互い愛し合っているのにも関わらず時代や世間がそれを許してはくれない、それから逃げるように2人で旅に出かける様子は「テルマ&ルイーズ」にも似た女性同士の絆みたいなものを感じました。

とにかく上品で、繊細な映画です!
質の高い映画というのはこういう映画のことを言うんですね~!
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