FREDDY

キャロルのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

キャロル(2015年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

まずはやはり触れるべきは、キャロル・エアードを演じたケイト・ブランシェットとテレーズ・ベリベットを演じたルーニー・マーラの抜群の演技力と存在感ですね。もう素晴らしいとしか言いようがありません。表現力豊かな表情の演技のひとつひとつに"繊細さ"が感じられますし、ちょっとした仕草でさえ強烈に目に残る。

そして、彼女らが織り成す恋愛模様は決して"幸せ"とは言えない辛くて苦しいものではあるのだが、2人の間に"確かな愛"が見え、その愛はとても美しく、脚本や脚色によってつくられたものではなく、"リアルな愛"がそこに存在しているかのように強く思わされた。もう脱帽ですね。2人が辿る恋の行方は、一見、安易な展開を見せるのだが、順調に進まない不安定な関係が揺れ動く度に胸を締め付けられましたし、終着点がどうなるのか、終始気になって目が離せなくなる。

本作は単に"同性愛"を映し出した恋愛映画ではないですね。脚本もまた素晴らしいの一言。アビー・ゲルハルトを演じたサラ・ポールソンやハージ・エアードを演じたカイル・チャンドラーも良かったですし、劇中の音楽や舞台背景、小道具までもが魅力的に感じましたし、本作は絶対に観るべき作品ではないでしょうか。オススメの一作ですね。
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