キャロルの作品情報・感想・評価 - 571ページ目

キャロル2015年製作の映画)

Carol

上映日:2016年02月11日

製作国:

上映時間:118分

3.8

あらすじ

「キャロル」に投稿された感想・評価

Torichock

Torichockの感想・評価

4.4
「Carol/キャロル」

"恋は革命ですよ。 自分の中の常識が全部ひっくり返ってしまうようなものなの。"
(ドラマ「Q10」より)

この作品で描かれている恋愛は、何もかもが普遍的な恋愛であったような気がする。
大仰なことではない、女性と女性の禁じられた愛の話として特別視するものでもなく、もっと誰にも手の届くような、愛をしっかりと映されたかのように。
それくらい、二人の純粋な愛情が向かい合っている姿が目に焼き付いていて、今でもまだ思い返すだけで胸が苦しくなる。
愛し恋に落ちるということ。
そして、芯を持って強く生きていくということ。

この物語が、「太陽がいっぱい」の原作者パトリシア・ハイスミスの著作「The Price of Salt」であった。が、1950年代ではまだ同性愛が"治療"されるべきものと扱われるような、そんな差別的な時代だった。よって、原作の著者はクレア・モーガンという名義で刊行されていた。(詳しくは調べてみると、グッと感動的)

同性愛、美しい女性同士の恋愛が着目される映画ではあるけれど、それを踏まえて観ると、キャロルが社会的にまだ寛容ではなかった女性の立場の中での闘う姿(同性愛はもちろん離婚など、男性社会からの独立)はとても美しく見えると同時に、とてもカッコよくも見える。もちろんケイト・ブランシェットのフォルムもあるのだけれど。
それに対するテレーズも、女性らしい美しい女性。ガラスケースにしまって飾りたくなるほどの美しさは、まるでオードリー・ヘップバーン。そして、自分が何者なのかという若さゆえに戸惑う美しい女性にとっては、それが当たり前かのように、新しい時代に歩を進めようとしてるキャロルに惹かれるのも必然だと思うし、キャロルもまた、変わりゆく自分の中に残されたはずの"女性らしい女性"像を持ったテレーズに惹かれていくのも必然なのでは?

自分が求めるものを持った者に惹かれていく

当たり前のような恋に落ちるという意味が見えるというか。
でも、こんな風にどれだけロジカルに語ろうとしても意味はないのは、きっとみんなも知っていること。

人は、意味もわからず理由もわからないのに、どうしても惹かれていくもの

なのだから。

そんな物語を通じて感じたのは、愛の表現を言葉に頼るのではなく、視線で魅せるところ。
テレーズがキャロルに送る視線は、恋に落ちてしまった人の視線を痛いほど突く。

ふと席を外した相手の姿を、ぼーっとしながらずっと見つめてしまう。
何かしてる相手がせわしなく動く姿を、気がつくとずっと見てしまう。
遠くからこちらに向かってくる姿、こちらから遠くに去っていく姿。


〜以降、「ロミオ&ジュリエット」の感想より一部抜粋〜

ー恋に落ちた時、水槽越しに相手を見つめるような気持ちになるのは、煌びやかに輝きそこに在る水を通して相手を見つめると、幻のような存在に見えてくるから。
この二つの目は、水槽越しに見える相手にしかピントが合わなくなってくるから。

抱きしめた時、プールに落ちた気持ちになるのは、
水の外の音は急に遠くなって言葉が意味をなくしてしまい、体に触れる感覚が自分自身を全て支配してしまい、その揺らめく感覚の中で、頼れる存在は触れている相手だけになる。

そんな、脳みそが痺れてしまう光。
その閃光は、一瞬にして全てを燃やしてしまう。

"稲妻のように走り、雷鳴のように死す"「Place Beyond The Pines」より

それは、恋にも喩えられる。
稲妻のように恋に落ち、雷鳴のように愛す〜


テレーズとキャロルの恋愛は、もっともっと静かな緊張を保ったものだった。
炎で言えば、若々しく燃え上がる赤い炎よりも熱い青い炎のようなもの。
この二人の魅力にひたすら引き込まれる。
これまでのどの女性同士の恋愛を描いた映画よりも、表面上の穏やかに隠された二人の演技というか肉体感が、深々と強く染み渡る。

ケイト・ブランシェットのまるで美しい男性のような背中と、ルーニー・マーラの陶器のように美しい女性の女性らしい肌。
肉体で体現する女優の力と、その肉体が放つ美しい存在同士のラブシーンは、この世のものとは思えないほど美しかった。

今でもまだ、テレーズがキャロルを見つめる姿と、その視点が目に焼き付いている。

まるで、愛という感情においては、ある意味で男の入る隙間なんてものは、この世にはないんじゃないか、と思うほど。
カイル・チャンドラーぐらいだと、間違いなくあの二人の間に入る隙間なんてないな。

男とか女とかいうことではない。
人を愛するということはきっと青く燃える炎なのだろう。

繊細で、何もかもが愛おしいと同時に、そのすべてはもう今この手にはもう取ることもできないような、そんな触感の映画。
こんなに美しくて贅沢な映画を観たのはいつ以来だろう。

今もまだ、この映画の感覚が肌を刺す。
視線による会話が圧巻。キャロルの蛇のような眼つきとたまに見せる穏やかな母の目。アクション映画並みに肩に力が入ってしまう。

わけあって渋谷シネパレスで2日連続で観た。
meg

megの感想・評価

4.2
ただひたすらに、美しい。
美しさだけで生きられたらいいのに。それだけでいいのに。
Lizette

Lizetteの感想・評価

4.0
後半の追い上げが半端ない。時代背景もかなり作用して胸が痛くなった。大人になりきれない女性のイニシエーションの物語かと思いきや、自分らしく生きる勇気についての物語だった。涙。
かなり好きなジャンルの映画だった。出てくる車とか、クリスマスのおもちゃとか、2人の服装とかが本当に綺麗で、画が綺麗だからこそ出る、内面のドロっとしたところとかが伝わりやすい作品でした。
CK

CKの感想・評価

4.0
ルーニーはかわいいし、ケイトは男前。あんなにミステリアスでかっこいい美人に言い寄られたら、誰だって惚れてまうやろ。
それと、ラブシーンが最高によかった。アデル、クロエよりも愛を感じた。
E

Eの感想・評価

5.0
この映画は、しとやかで、エロティックで直感的。そしてとても情熱的な映画。

観賞後も飲んでもない酒が廻ったように、顔が火照って、何も映らないスクリーンを見つめたまま、僕はしばらく席を立てませんでした。僕はこの映画に"恋"したみたいです。

街並み、劇中歌、演者や展開。なにをとっても申し分ない。いやホントにマジで好き



登場人物といえば、ぼくとつとした垢抜けないテレーズが、洗礼された"大人のオンナ"のキャロルに憧れて、服装や嗜好品を真似てゆく過程がなんとも生々しい。

(レストランで昼間からドライマティーニを頼むキャロルを真似るテレーズは、それがどんな酒か、絶対知らなかっただろうに!)

でも完璧に見えるキャロルも、生きることにもがいてるわけです。それもとてつもなく深い谷底で。二人はなりたい自分になるため、なりたい自分を見つけるために、いくつもの選択を迫られます。

選択するたびに傷ついてしまったり、時にはお互いを傷つけ合ってしまったりもして。

「どう説明したらいいかわからない」とテレーズは言います。ああ、確かに。人を好くも憎むも、言葉よりも先に、直感に気づくことの方が多い気がする。「惹かれる」ものって、総じてそういうものじゃない?

ラストシーンがとても情熱的です。このシークエンスを焼き付けるためにだけにこの映画を見てもいいくらいの。お見逃しなく。
はな

はなの感想・評価

3.5
160301
普段なら絶対手を出さなさそうだったんだけど、図らずも観たら意外とよかった
「最強のふたり」みたいな構成が好きなのかもしれない
pyokon

pyokonの感想・評価

4.0
最高でござんす…
音楽も、映像もうっとり。
肩に触れる手、視線に含まれる空気(エロさに)にぐらぐらしました。
Yuuuuuka

Yuuuuukaの感想・評価

3.5
すごく難しい問題を扱ってるんだけど、なんだか綺麗で美しい。
性とか関係なくって人と人が惹かれ合うってゆーのはロマンチックだなっておもった。
女の人同士の恋愛って知的なのに愛にあふれてる。
きらいじゃないけどわたしにはわかんない気持ちだったな