キャロルの作品情報・感想・評価 - 630ページ目

キャロル2015年製作の映画)

Carol

上映日:2016年02月11日

製作国:

上映時間:118分

3.8

あらすじ

1952年、ニューヨーク。ジャーナリストになる夢を持ってマンハッタンに出て来たテレーズ(ルーニー・マーラ)は、クリスマスシーズンのデパートの玩具売り場で臨時アルバイトをしている。テレーズにはリチャードという恋人がいるが、なかなか結婚には踏み切れないでいる。そんなテレーズの前にある日、娘へのクリスマスプレゼントに人形を探しているキャロル(ケイト・ブランシェット)が現れる。エレガントで洗練された美し…

1952年、ニューヨーク。ジャーナリストになる夢を持ってマンハッタンに出て来たテレーズ(ルーニー・マーラ)は、クリスマスシーズンのデパートの玩具売り場で臨時アルバイトをしている。テレーズにはリチャードという恋人がいるが、なかなか結婚には踏み切れないでいる。そんなテレーズの前にある日、娘へのクリスマスプレゼントに人形を探しているキャロル(ケイト・ブランシェット)が現れる。エレガントで洗練された美しさを持ち、裕福そうなのにどこかミステリアスな雰囲気を醸すその女性に、たちまち心を奪われるテレーズ。送り先伝票からキャロルの住所を知るテレーズは、ダメ元でクリスマスカードを書く。すると驚いた事に、すぐにキャロルから連絡が届く。そして二人は会うようになり、テレーズは、キャロルが人妻で、現在離婚訴訟の真っ最中で、娘の親権を巡って夫と泥沼の争いをしている事を知る。婚約者からの求婚のプレッシャーや、これからのキャリアに対する不安からストレスを感じているテレーズは、クリスマス休暇に別居中の夫に娘を取られて孤独のキャロルから、車での小旅行に誘われる。生まれて初めて本物の「恋」をしていると実感するテレーズは、キャロルとの愛の逃避行に出発するが、この旅がきっかけで、この先二人の運命が思いがけない方向に向かうとは、まだどちらとも気づいていなかったのである…

「キャロル」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

16mmフィルムの映像が美しい。
デジタル撮影の技術の進歩は目覚ましいが、こういう作品を観てしまうとやはりどうしようもなくフィルム撮影にはデジタル撮影にない魔力があると思えて仕方ない。
登場人物の内面を描く作品はフィルムで撮るべきだと再認識させられた。

また、登場人物たちがとても美しい。
ただボーッと眺めているだけで幸せな気分になれるような作品だ。
ラストカット、あの何ともいえない表情が素晴らしい。悪魔の誘惑とも祝福ともいえるキャロルの表情。一方キャロルの祝福を期待したテレーズの受けのカットは無い。
だがそれが良い、それで良い。
時代が彼女たちの関係性をその後許したのか、そんなことはどうでもいい。
心と心が惹かれ合う美しい話だった。
どの場面を切り取っても美しくてずっと見てられる。あんな伊勢丹の紙袋みたいなベレー帽似合う人にわたしもなりたい。とりあえず髪の毛切る
Kogarath

Kogarathの感想・評価

4.2
1950年代アメリカでの、女性同士の愛の物語。
禁じられた哀しい同性愛…っていうだけじゃなくて、互いに家庭なり恋人がいる中での浮気なんですよね。
だからこそ妙に生々しく、行き場のない感じが強く出ている気がした。

最大の見どころはやはりキャロルを演じるケイト・ブランシェットと、彼女と恋に落ちるテレーズを演じるルーニー・マーラの素晴らしい演技。そりゃ2人ともアカデミーにノミネートされますわ…細かい仕草や表情や声色の数々に、ノーマルな男の自分ですら何度も胸を締め付けられるような気持ちにさせられた。ふたりが見つめ合う姿の、なんと美しいことか…

安らぎを得ようとするキャロルと、初恋のようなときめきを感じて惹かれていくテレーズ。2人どちらの視線からも丁寧に描いてたのが良かったなあ。

彩度を抑えつつ暖かみのある映像も特徴的で、特にコートやセーターで効果的に使われる赤の色合いが好き。
音楽も素敵だった。

問題点は…テレーズ周辺の男性陣がみんな似過ぎてて、誰が誰なのか最後までよく分からなかったこと(笑)
1SSEI

1SSEIの感想・評価

3.0
まず一つ、
同性愛を扱った映画である以前に、“純愛”映画である‼︎

そしてあと一つ、
そういえば俺はど直球ラブストーリーは苦手な男であった

作品自体はアカデミーノミネートも納得なかなりのハイクオリティ
見て損って映画では絶対にないです

原作はパトリシア・ハイスミス。長い間、同性愛者だと公表せずに活動していた作家さんです。
そして監督、脚本なども同性愛者ばかりで製作されたとか

だからこそ、同性愛の話ってのが気にならないラブストーリーになったのかも。

こういったテーマを扱った作品って大体“同性愛者というマイノリティを我々は受け入れなければならない”っていうやや上から目線なテーマが含まれるのですが、この作品はそのテーマはほぼないと個人的には思ってます
もちろん、“受け入れるな‼︎”ってことではありません。ただ彼女たちの周囲で差別的な発言をしたり、社会の壁のようなものは一切見られない

二人の恋愛を破綻させようとするキャロルの夫でさえも、同性愛が精神病の一種と考えられていた1950年代当時の時代背景を考えるとかなり寛容な考えの持ち主でもあります

娘の将来のため、そして彼女自身のために同性愛を治して欲しい。
たしかに強硬手段に出はするものの、臭いものに蓋をするように捨てられておかしくない時代に彼女を見捨てなかったってだけでも僕は寛容だと思います

だからこそ、同性愛だとかを全く忘れて女性二人の純愛が描かれた作品になっている

世界で一番“貴婦人”って言葉が似合うケイト・ブランシェット
「ブルージャスミン」もそうでしたけど、これを見ると彼女以外のキャロルという人物は考えられないってほどハマリ役

またこの人って、宝塚だったら男役だったんだろうなって容姿をしてますよね?
そこがまた、二人の仲が深まるにつれて見えてくる男性的な素養というか、キャロルは身も心も女性なんだけどなんか男前に見えるんですよね

そして、お相手のルーニー・マーラ。出会いが「ドラゴンタトゥーの女」っていうあまりにインパクトが大きいキャラだっただけで、本来はかわいい系の女優さん

綺麗ってよりはかわいいって感じがキャロルとは対照的に女性らしさを引き立てます

この二人の濡れ場もルーニー・マーラはおっぱい全部見せるのに、ケイト・ブランシェットはほぼ見せない。さらにケイト・ブランシェットの背中がゴツゴツしててたくましい

女性同士でも男性的な面と女性的な面が見えてくる、流石‼︎

そして、恋か娘への愛情か、常に受け身な自分から自発的な自分へと変わる、などなど
やはり、女性ほど響くものは大きいかもしれませんね

疲労度MAXで見たのも申し訳ありませんが、作品が素晴らしいのはわかるのですが、あまり乗れなかった派でした
お芝居堪能系のぜいたく時間。
アップの多 多用はあんまり好みじゃないんだけど、これだけ役者に引き込まれてるとそのちょっとした目の色や動きとか、ゾクゾクして見入っちゃう。
それを引き出す監督の引き出しってホントすごいなあと。

ラストシーンのカットバックで見せる2人の表情。もー、ありがとうございました。
何の予備知識もなく、観ようとしたら同性愛映画だったことに驚き。同性愛が今より差別の対象立った時代の物語。ケイト・ブランシェットがいるだけでどこか上品、ルーニー・マーラによってよりピュアに映画が仕上がってました。二人の衣装のお洒落さ、上品さにも脱帽。同性愛の映画は今作品が初鑑賞なので、他の良作も観て、自分の価値観を広げられればと思いました。悪いところと言えば…PG12指定だけど…R15の方がいいのかなと思います。子供にはまだ早い映画かな。
みわ

みわの感想・評価

4.6
女だから画が綺麗。こういうのいい映画だったって言えるのおとなになったあ〜って感じがするね。
ため息が出るような美しさに溢れた作品でした。

ケイト・ブランシェットのエレガントでゴージャスな美しさ、ルーニー・マーラの若さと情熱と透明感のある美しさ。
そして、キャロルとテレーズの一目で心を奪われる鮮烈な出逢いの美しさ。
1950年代の上品なビンテージ感に満たされる映像の美しさ。

何よりも、夫の飾りものでしかなかったキャロルと、恋愛も仕事も心から打ち込めるものもなく、自分ではランチのメニューひとつ決められないというテレーズが、本当の愛を見つけた事で、自我に目覚め、キャロルも飾りものでないありのままの自分になれた、その美しさが素晴らしかったです。

テレーズが撮るキャロルの写真も、彼女への愛が滲み出ているようで素敵で、キャロルとの出会いによって、愛し愛される喜びを知り、大人の女性へと成長していく過程がキラキラしていて、見ているこちらもときめきました。

1950年代、同性愛は許されず、精神病や犯罪のように扱われる時代でした。
キャロルもまた、同性愛者という事で、大切な娘の親権を奪われる危機に直面し、身を引き裂かれるような苦悩を抱えましたが、同じく同性愛を描いた「ブロークバック マウンテン」と比べると、同性愛が危険で反社会的であるというような描写は薄く、キャロルとテレーズの恋は、異質なものではなく、ごくごく自然な恋人同士の愛そのものでした。

対象が同性であれ異性であれ、人を愛することそのものが美しいということをあらためて思いました。

しかし、ケイト・ブランシェットの背中の筋肉質なこと!
なんか男性的だなーと思いました。
エレガントだし美しいんだけど、男性的な雰囲気もあって、そういうところを醸し出せるのがすごいです。

2人の女優の素晴らしい演技と、洗練されこだわり抜いた美しい映像と物語に惹かれました。

16
easytiger

easytigerの感想・評価

4.6
生涯の中で、最も美しい


i love you に出会ってしまった。

つねに自分に正直に、生きるって、
年齢とか、関係なく大事だなと
改めて思う作品でもあった。
同時に自分らしく生きることと、
自分勝手の違いを意識する作品でもあった。

愛 って、人を想うことって、男女だけでなく、家族だったり、友人だったり、当然恋人だったりもするけれど、愛に国境や人種や階級やすべてがボーダーレスでいいんだと、力強く思わせてくれる作品でした。

ケイト・ブランシェットの脆くも力強い凛とした美しさに、惚れ惚れした。
かっこよかった。

凛として生きたい。

このレビューはネタバレを含みます

ケイトブランシェットが盗聴していた男に銃を向けるとカメラがグイッとパンして、ケイトブランシェットの体をフレームから外す。
あの瞬間の「アッ!ヤバい撃つ!」というような感覚を味わいたくて映画観てるようなところはある。