叡福寺清子

コールド・バレット 凍てついた七月の叡福寺清子のレビュー・感想・評価

2.8
皆さん夜盗に入られた事ございますか.私はあります.自宅じゃないんですけどね,大学の研究室で寝てたら見知らぬ誰かが窓から侵入してきました.いや驚きましたねぇ.
こんばんわ三遊亭呼延灼です.ですのでリチャードさんの気持ちはものすごく理解できます.時計の音にビビって撃っちゃってもそりゃ正当防衛ですよ,当然じゃないですか.ところが父親のベンにすりゃ,不肖の息子でも息子なわけですから殺されちゃ復讐の一つでもしたくなりますわな.でリチャードさんちに侵入→逃亡したまでは良かったのですがメキシコで逮捕されたベン.ほっと一息ついたのはリチャードさん.でもあれ?自分が射殺した男と手配書の人相違うんだけど?ねぇ保安官おかしくね?
までが助走(長い助走やでぇ).警察を疑うリチャードさん.なんでベンさんを線路に寝かすの?死んじゃうよーーからが本番.リチャード,ベン,そしてベンの朝鮮戦争時代の戦友で養豚&探偵のジム・ボブのトリオで謎を探り始めます.とはいえ色々とものすごくあっさり真相がわかっちゃって証人保護プログラム大丈夫か?と心配になります.
そして本当の息子と対面する・・・直前に知ってしまったその息子の悪行.到底ゆるされるはずもない.素行の悪い犬はしつけなおすか始末するしかない.
なんか前半の父親の復讐劇からずいぶんと遠いところにやってきたなぁという感想.そしてそれまで結構色々と捨ててもきたぞ,と.例えばリチャードさん,途中から自分とは無関係な話なのに「自分が射殺した男が誰だったのか知りたい」と最後まで付き合いますが,いつのまにかそんな事なかった話になってるし,警察はどうしてベンを始末しようとしたのかも不明(完全に藪蛇).後半につれモヤっとボールが蓄積されていって,視聴後の残尿感がちょっと残念な作品でした.