エディ

キングスマンのエディのレビュー・感想・評価

キングスマン(2015年製作の映画)
4.2
007をコミカルにしたような素敵なスパイアクション。小気味良い展開が気に入った。

ロンドンの高級スーツ店「キングスマン」は表向きは老舗の高級スーツ屋だが、そこの店員達は高級スーツに着こなす独立系スパイ組織だった。かなり昔に手にした莫大な資金で、どの国にも属さない独立系として諜報活動をするようになったのだ。
ある日、チームの仲間が惨殺されたので、新人をリクルートしていたハリーはふとしたきっかけで不良青年のエグジーに出会う。彼の幼少時に死んだ父が同様にキングスマンのリクルーターでハリーとも親しかったことから運命的なモノを感じスパイ候補生に抜擢する。
そんなときに科学者失踪事件が勃発したのでキングスマンが調べると、恐るべき計画が進められていることが発覚した。。。

高級スーツ店が実は国の諜報組織にも劣らないスケールの独立系スパイ組織という設定はガイリッチーによる「コードネーム U.N.C.L.E.」のオマージュかと思うが、この設定がまず楽しい。そして高級スーツを着る英国紳士が諜報員というギャップは「The Avengers」のオマージュだろうがこれも面白い。
キザにスーツを着こなす007をもっとはっちゃけさせた感じがする。実際、映画の進行もスピーディーでコミカルさも感じる。キックアスを手がけたマッシュボーン監督の成せる技なのだろう。

スピーディーで小気味良いが話は判りやすいし、「生まれの貧しさで人生は決まらない」とか「人は生まれで紳士になるのではなく、学んだことで紳士になる」なんて良い事をさりげなく言う。含蓄ある言葉を軽い感じで吐くところも粋だ。

傘を武器にする、スーツを着る設定、独立スパイ組織、細工した靴、火炎放射器ライター、敵の隠れ家などなど随所に他のスパイ映画やアクション映画のオマージュもあるので、スパイ映画好きなら絶対楽しめると思うし、そうじゃない人も満足度が高いと思う。

かなり気に入った。続編が早く観たい。
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