うえの

キングスマンのうえののレビュー・感想・評価

キングスマン(2015年製作の映画)
4.6
幼き頃に父を亡くし、海兵隊からも逃げ出し、地元ロンドンにてやさぐれた日々を過ごす若者エグジー。
街のチンピラとのつまらぬ諍いで逮捕されてしまったことをきっかけに出会ったハリーハートにより、世界最強の独立諜報機関「キングスマン」の一員になることを目指し、多くの仲間や凶悪な敵に立ち向かうエグジーの姿を描いた2015年のダークホースにて新たなスパイ映画の代名詞の予感もさせる大ヒット作品。

スパイ映画シリーズが乱立する昨今。
完全に出だしから頭一つ抜き出した完成度の高い作品。
大々的な告知も無しに(当時の自分はそう思っていた笑)センス溢れるポスター、わかりやすい悪役(サミュエル最高)、何よりもあのコリンファースが信じられないくらいカッコいいアクションをこなす姿にビックリした思い出がある笑。

基本的にラブストーリーやヒューマン系の良い感じの映画で良い感じの人をおっとりやる印象が強かったコリンファース(大して知らない癖にだいぶ偏見笑)が撃つ、殴る、蹴る、刺す、燃やすなどの非道の限りを尽くす教会のシーンを筆頭にキレッキレの動きを見せつけ、一躍大人気のキャラクターへと変貌を遂げる姿には思わず凄すぎて笑ってしまった。
15禁にしてはかなり強めのブラックジョークや残虐なシーンを最高にPOPな演出で緩和し、見事大虐殺シーンを大盛り上がりにさせ、2015年の映画シーンを代表する1つに仕立てたマシューボーンに賛辞を!笑

しかしそのハリーが死んだのはかなりショックだったエグジーのピンチのシーンに飛んでくるかと最後の最後まで思ってたけどさすがに即死だったみたいで残念。。
ここに来るまでおよそ1時間と少しだがこれだけ全面的にコリンファースを活躍させておきながら真の主人公エグジーにもしっかり見せ場がある辺りが今作はすごいと思う。

「キングスマン」の候補生でハリーのかつての教え子だというリーを父に持ったエグジーが、隠れていた頭脳や身体能力を駆使し、上流階級のおぼっちゃまたちにも負けない訓練成果を見せつけ、みるみる成長を遂げていき、亡きハリーの仇を取らんとヴァレンタインのアジトへと乗り込むのが後半部分。

教官のマーリンとともにハリーにも負けないキレッキレの動きでアジトを鎮圧していくが
挟み撃ちにされ絶体絶命のピンチに。
そして打開策としてとったマイクロチップの意図的な暴走による威風堂々が爆音で流れるかの頭爆発シーンがまた映画史に残る残る笑。
残虐だ暴力的だとありとあらゆる方面から批判を食らうこのシーンは清々しいまでにPOPで爽快だ!笑
世界を救った後にワイン片手に急いで舞い戻った王女様との熱いシーンも非難轟々らしいがどうみても傑作だ!どのアナでやるんだ!!!笑

ハリーが紳士の条件にマティーニを上手に作れること、と007をおちょくったような発言をしたり、エグジーママがイかれたシーンがシャイニングみたいだったりとオマージュもたくさん笑。

その他の役者陣も豪華な顔ぶれ。
サミュエルLジャクソンのうさんくさい敵役は最高だった。ラストの方で衛生を貸してくれたEってのが誰なのか、今後謎になって来るんじゃないかなと思ってる笑。
マイケルケインが悪役だったのはショックだったなぁインターステラー以来の好きになれない役笑。
世界最高のハゲ俳優の1人、マークストロングも美味しい役で中々の活躍。キックアス小悪党だったけど今回の役所はすごく好きになりそう!
初見時、冒頭に出てきたヒゲの教授がかのルークスカイウォーカーだとは知らなかった笑。それ以来好きですマークハミル笑。

今作をリアルタイムで鑑賞できて良かった。
ニワカ映画ファンの自分ですらわかる新しいヒットシリーズの誕生に立ち会えたと思う。
続編も期待してるけどコリンファースとサミュエル叔父貴が抜けた穴をどう埋めるか次第かな。

2015年09月12日(土)1回目@TOHO新宿
2016年03月05日(土)2回目@目黒シネマ
2018年01月06日(土)3回目
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