湯呑

キングスマンの湯呑のレビュー・感想・評価

キングスマン(2015年製作の映画)
4.4
唖然茫然の大殺陣シーンも含めて大いに楽しめた。『キック・アス』もそうだが、マシュー・ヴォーン監督はジャンルムービーの肝を知悉し、その上で予想外のひねりを加えてくる、何を撮っても信頼のおける監督だ。ただ1点、どうしても納得できないシーンがあった。主人公が敵役から毒入りの酒を勧められた際、「あ、あれは何だ!」とか何とか言って、あらぬ方向を指さし、相手が気を取られた隙に自分の酒の入ったグラスを相手のそれとすり替えてしまう、という場面があるのだが、しかしその相手というのは主人公の大先輩にあたる人物で、それまでも彼を2重3重の罠にかけて騙してきた大物スパイなのである。そんな漫画みたいな手口でやられる訳がないだろう。私は、すり替えたグラスに相手が口を付けるの見て、これは騙されたふりをしてまた罠を仕掛けているに違いない、と思いこんでいたので、本当に死んでしまった時は空いた口がふさがらなかった。
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