LudovicoMed

ヘイトフル・エイトのLudovicoMedのレビュー・感想・評価

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)
4.5
本作は近年のタランティーノ作品の
ジャンゴ、イングロの中でも個人的に一番好きな分類。

オープニングのエンニオモリコーネの不気味な序曲に乗せ雄大なワイオミング州の雪山が映し出され、その旋律に重ねてビートが鳴り始める。 そのビートに合わせ、
Quentin Tarantinoの文字がおしゃれなロゴ調に映し出され
この地点ですごい音楽的高揚感が生まれる。
そして、じっくりと時間をかけ序曲による映画の期待と気分が高めてくれる。

タランティーノ得意の延々続く会話劇は今作では実は重要な役割を果たしているし

後半は怒涛の勢いでバイオレンスが続く。
淡々と続く会話の中で突然訪れる殺戮シーンはタランティーノの十八番だけど
本作はラスト30分がメキシカンスタンドオフの状態で物語が進むというとんでもない展開に。
そして最後の最後で、ジャンゴ、イングロとは逆を行って、「フィクションでしか語れない物語の強さがあるんだ」というメッセージ性には驚かされた。
3時間の長さを感じさせないしむしろ後半はもっと観ていたいと思うくらい。
ロードショー形式のスタイルもすごく良かったし70mmフィルムで観たかったと本当に思う。

ジャンゴも最高だったけど、こういう一風変わった西部劇も撮れるタランティーノはやはり外れがない。