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ゴジラ キング・オブ・モンスターズのsomaddesignのレビュー・感想・評価

5.0
ゴジラ版アベンジャーズだった!(*゚∀゚)

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すごい!どこを切り取ってもアガる場面しかない(*゚∀゚)=3ハァハァ

前作ギャレエド版ゴジラがゴジラ登場まで溜めて、溜めて……
歌舞伎の大見得ばりにデデーンと登場したのに対し、今作だと冒頭から最後までずっと怪獣プロレスが見られて楽しい!(*゜∀゜)=3!!

マイケル・ドハティ監督が自他共に認めるゴジラオタクだけあって、オリジナル版へのリスペクトが凄い。ファンやオタク向けの目配せじゃなくて、ガッツリゴジラ愛で突き進んでく感じ。デルトロ監督の「パシフィック・リム」に並ぶ、ガチオタの本懐を見た気分。

残念ながら、自分がゴジラオタクではないため作品の熱量に対して追いきれない。かといって置いてけぼりをくう訳でもない、エンタメに徹した作りで超楽しかった。

カイル・チャンドラーは頼りがいがあるような・ないような独居中年キャラで、一応人側の主人公なのに絶妙に影が薄くていい。ハリウッドスターなのに、劇中では軽々と出世しなそうな役柄をこなす佇まいは貴重。なんかこう…自動ドアが反応してくれないとか、レストランで全然店員さんに気づいてもらえない人っぽい。超出世してるのに、見た目は全然スター性がないっちゅーか。(褒めてます)

「ストレンジャー・シングス」のイレブン役でお馴染み、天才子役:ミリー・ボビー・ブラウン。今作でも研究所から逃げ出して、マッドサイエンティストに振り回される役で笑えた。実年齢からすれば大分幼い役所だけど子供すぎず、正義と大義の間で揺れる難役を熱演。あと大御所達に混じってもイチイチ絵になる! 困難を前にして芯を強く立ち向かっていける顔つきが素晴らしい!

概ね大満足だし、久しぶりに見たチャン・ツィイーが変わらず美人で眼福!怪獣側も人間側も豪華共演が熱かった!サリー・ホーキンスに至っては前作からのキャストなのに、無駄遣い感すらしてくる始末。

だがしかーーーし!
ストーリーがメチャクチャで、ツッコミどころを気にしだすと大迫力の映像が半減しちゃう。

(以下ネタバレあり)
まず人間側の行動がバカばっかり!なんでわざわざ怪獣の足元で、てんやわんやしだすのか。そりゃ怪獣側はいちいち避けて戦っちゃくれんよ!
わざわざ怪獣を都市部で大勢の人がいて、避難が終わってない場所に誘い出すのもバカ。実際に目の前に現れるまでボケッと待ってるだけだし、オルカを起動だけして避難しちゃいかんのか? 逃げた先が『家』ってのもなんなのか。

崩壊した家族の再生と、崩壊しつつある自然と人間の共生をミクロ↔︎マクロに行ったり来たりしながら、同じ延長線上で解決しようとしててなんだかすごく無理がある。どちらかは再生のメタファーにしておく程度で良かったと思う。

一番引っかかったのは核兵器の取り扱いが気軽すぎる。
ゴジラって、少ながらず人類の及ばない自然の猛威への畏怖だったり、人類の手に余る自身の暴虐(原水爆)への恐怖を具現化したキャラクターだったはずなのに。まして広島でお父さんを亡くし、自身も被爆二世の芹沢博士があんな発案して犠牲になるなんて、日本人舐めとんのか!都合良く今シリーズからオリジナルシリーズの魂が消されたようにしか見えなくて残念だった。

BGMもメインテーマもオリジナルへの深い深い愛情に溢れてて、日本文化にリスペクトを払ってくれてるだけに画竜点睛を欠く感じ。
(メインテーマの録音風景見たら、どこかの坊さんが般若心経を唱えててポリリズムなコーラスみたいに使われてて面白かった。気軽ななー)

次回作、ゴジラ対キングコングへの期待も高いけど、エンドロールの最後でキングギドラの頭がチャールズ・ダンスに買われてたからメカギドラやメカゴジラへの伏線もあるのか!? オキシジェンデストロイヤの影響でハリウッド版デストロイヤもあるかも!?と妄想してるだけで飯が食える。

47本目
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