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ゴジラ キング・オブ・モンスターズのMOCOのレビュー・感想・評価

5.0
「ゴジラを私たちのペットにしようと?」
「いいえ、私たちがゴジラのペットとなるのです」

 外国映画を吹替えで観ることの方が多いのですが、時々とんでもない吹替え映画に出合います。翻訳が適当でない場合もありますが、主人公の吹替え者の技量不足のために上映中ずっと耳障りな声を聞くはめになることがあります。とんでもない吹替えを2時間聞き続けるのは苦痛でしかありません。「スピードレーサー」「ピクセル」と、本作は本当にひどい。
 適性のないタレントに依頼したことが原因です。勿論、俳優や芸人の中には上手い人もいますが、命を吹き込むどころかあの世に送り込む勢いです。「あなた、朝のワイドショーで映画の宣伝をしている場合ではありません、あなたの吹替えが映画を台無しにしてます、この場を借りて謝罪してください」って教えてあげたくなってしまいます。

 2014年のGODZILLAも良かったが2019年の本作は、日本の旧作品をオマージュしており、海外でのゴジラ人気、監督のゴジラ愛を強く感じます。ゴジラ映画って『シン・ゴジラ』のように「俺が作ればこうなる」ではなく「俺が作ってもこうなる」という基本路線が大事だと思うのです。残念なことですが海外の監督の方が「ゴジラ愛」が強かった訳ですね。
 ジャパニーズゴジラへの愛は映画のエンディングの涙もののBGMからも伝わってきます。
 日本のゴジラ映画をリアルタイム?で観てゴジラに夢中になった人達は日本人だけではないと思うとゴジラが誇らしく思えてきます。
 そう思うと『シン・ゴジラ』は本当に恥ずかしい・・・。東宝チャンピオンまつりで観たゴジラは次回作の期待感が一杯だったけど『シン・ゴジラ』は、観ている途中からウンザリでした。

 2014版のGODZILLAではスタジアムのスクリーンに映る再び動き出したGODZILLAに安堵して、海に帰るGODZILLAに噂の次回作「vsキングコング」に凄い期待をしていました。
 先行して発表された本作は、あらためて自分がゴジラ好きだと思い知らされました。
 
 大満足のこの映画、唯一残念なことはキングギドラの登場音が聞けなかったことです。キングギドラはやっぱりあの音じゃなくては・・・。

 エンディングでキングゴングのいる髑髏島へうまく誘導されて終わりかなって思ったらエンドロールの後にまさかのキングギドラ・・・。単なる「vsキングコング」ではない展開、期待が膨らみます。
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