とりん

マリリン 7日間の恋のとりんのレビュー・感想・評価

マリリン 7日間の恋(2011年製作の映画)
3.4
モンローの伝記映画かと少し思っていたが、ある映画撮影の期間で第3助監督と恋をした話という彼女の人生の一部分だけを切り取った作品。

個人的にマリリン・モンローが出ている作品を観たことがないので、こういう性格や成り立ちをしているんだなというのもわかったし、彼女の演技や才能がこれほどまでに期待され、世間から騒がせていたのだと知った。
モンローは一流の女優でありながら、寂しい人生を送っており、自分は自信をもてず、役者の高みを目指すあまり周りとの摩擦やいざこざはたえないし、私生活は周囲に騒がれたり、一流としてのプレッシャーに押し潰されたりという辛い部分を映し出しているようだった。

ストーリー自体はなんて事のない話で、読め読めの展開だし、特にここという見どころは特にないだけれど、出ている役者たちの演技が素晴らしい。
モンロー役のミシェル・ウィリアムズはアメリカ人だけれど、エディ・レッドメイン、ドミニク・クーパー、ケネス・ブラナー、エマ・ワトソン、ジュディ・デンチなど有名なイギリス俳優がずらり。これだけでも十分楽しめる要素だった。
個人的にそこまで出番はないがジュディ・デンチの役どころが好き。第3助監督のエディに気をかけたり、わがままをまかり通してるモンローにも優しい言葉をかけたり、身なりも当時の服装に合わせたりして、良い味出してた。
モンローとオリヴィエを比べ、「繊細な役柄だから一流の女優はなりきるまでに時間がかかるもの、あなたはベテラン俳優よ」という鋭い一言も納得した。

雰囲気自体はすごく好きな映画。
とりん

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