茶一郎

ババドック 暗闇の魔物の茶一郎のレビュー・感想・評価

ババドック 暗闇の魔物(2014年製作の映画)
4.1
『Here's Babadook !』

 夫を事故で亡くしたシングルマザーのアメリアは手のかかる一人息子サミュエルと暮らしている。ある日、サミュエルが彼女に読んでほしいとせがんだ本は「ババドック」というキャラクターが登場する気味の悪い本だった。
町山智浩氏が2014年最も恐かったホラーとして紹介。シッチェス国際映画祭他多くの映画祭で受賞。

 ある一人の母親が夫を亡くした喪失感から立ち直り、息子との絆を取り戻す物語。

 怖いです。これはとにかく怖いです。「シャイニング」の狂気に緻密なJホラー演出、女性監督ならではの生々しさと生理的な気持ち悪さを足したら秀作が出来上がった。という印象です。
 描かれるのは現実に陸続きの恐怖。特に女性の子育ての苦しさが行くところまで行ってしまう恐怖。お母さんの狂気に満ちた演技が怖ろしく素晴らしく、序盤、目のくりっとした子供の顔が絶妙に気味が悪い。
 アメリアが昔、子供用のライターをしていたことがふと明かされたり、『この時期は辛いわね』と心配してくる隣人など。実に一つ一つのセリフの無駄がない。
 一人で鑑賞中に何回も後ろを振り向いた怖い映画でした。