ゆみな

クライム・ヒートのゆみなのレビュー・感想・評価

クライム・ヒート(2014年製作の映画)
4.4
わー!これはね!地味ながら素晴らしい!久しぶりにトム・ハーディに心もってかれた。好きだ。
せっかくレンタルしたし~って思って、ついつい続けて3回観てしまったと言う…しかもブルーレイも予約してしまったと言う。なかなか熱が冷めないですね。

テーマとしては「赦し」かな。
まあ、過去に何かがある男だとは思ってたんですよ始めからね。教会に通ってるわりに聖体拝領はうけないしさ、友達という友達は居ない。話すのは従兄弟のマーヴだけ。それがトムハ演じるジムなんですよ。
彼はさ、私の好きな要素が詰まりすぎなのね。無口で孤独で常識人の割に人の心もワンコの心もわからない。始めは表情も乏しい感じなのよね。ただ、ナディア(ノオミ・ラパス)やロッコ(ワンコ)との出会いで変わる。ある意味人間らしくなるっていう感じかな。ナディアのゴミ箱に捨てられてた犬を拾うってのが2人+1匹の出会いなんだけどさ、もうこの辺からちょっとトムハは可愛い。犬の飼い方がわからないとか言うトムハは可愛い。飼い始めたら俺の膝の上で寝るんだ~みたいに親バカモード突入しちゃうトムハは可愛い。全力で犬を守ろうとするトムハは可愛いんだ!!!
でもさ、なんか怪しげな男が居るわけよ。それがロッコの元飼い主でナディアの元彼のエリックさん(マティアス・スーナールツ)なんだけど、まあ相変わらずガタイがいいし怖い雰囲気醸し出してるのね。マティアスさんが187cmでトムハは175cmなので、並んでると身長差萌えするよ~そういう展開はないけど。この時点ではマティアスさん不気味トムハ可愛いって印象なのに、終盤見事にひっくり返されるので是非体感して頂きたい!ゾクゾクした~!

これだけ書いてるとトムハとワンコと女と元彼の四角関係みたいだけど、もっと奥深い話で、ドロップバーとか消えた男とか色々絡んでるので、ぜひ観て頂きたいよね!(しつこいくらいにオススメしますね)
従兄弟のマーヴはこれが遺作のジェームズ・ガンドルフィーニさんでさ、強盗役にジェームズ・フレッシュビルくん。教会通い仲間でチクチク痛いとこついてくる刑事役にジョン・オーティスね。なんかね、どのキャスト見ても抜け目ないんだよ。完璧に近いと思うんだけど私だけ?

「永遠に独りでいろ」って声に従い続けていた男が、それに逆らうかのように赦しを求めて会いに行く。足音が温かいのが救いだね。その先はどうなるかわからないけど、ひとまず孤独から抜け出したってことで。
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