さんおつ

クライム・ヒートのさんおつのレビュー・感想・評価

クライム・ヒート(2014年製作の映画)
4.4
2014年作品。DVDにて鑑賞。
FOXサーチライト配給。日本ではDVDスルー。本作で好演していたジェームズ・ガンドルフィーニは、本作が遺作となった。

原題は"The Drop" 俗語で盗品などの隠し場所のこと。この映画では、不定期に行われるマフィアの資金洗浄を指している。

この邦題から、トム・ハーディが、ノオミ・ラバスと手を取り合い逃走しつつギャングと銃撃戦やカーチェイスを繰り広げるような映画を想像してしまうが、そーゆー映画では全くない。

トムハは、もう困った顔して、ひたすら犬の散歩して、たまにラバスに会って、バーテンダーしてるだけ。映画の8割は。

多分最後まで観ないと絶対に真価が分からないタイプの映画で、苦手なノオミ・ラパスも魅力的に感じたほどだが、犯罪映画としてはやや地味か。

撮影が良い。(撮影監督: ニコラス・カラカトサニス、ちなみに全く知らない名前。)最近流行りの薄暗〜い画面ではなく、明暗のコントラストが効いた夜の描写。やや、フィルターをかけた色彩感強めの描写が良好で黒色も強めに出ている。

役者は、ハーディー、ラパス、ガンドルフィーニ、それとチンピラ役のマティアス・スーナールツなど実力派揃いで見応えあり。バイオレンス描写はやや控えめ、銃撃戦もほぼないが、フツーの街角の裏で、コレが起こっているところにゾッとする。

映画全体は、トムハがラバスと知り合って、のほほんと犬を飼う裏で、従兄弟の兄貴役ガンドルフィーニ、二人を付け狙うチンピラのスーナールツと強盗事件の裏を探る刑事が絡んでくる。各人の真意が終盤まで分からないので、どっちかっていうとサスペンスではなくミステリー色が強い。(原作あり)

出てる役者のファンには勧められるが、犯罪アクションを期待すると間違いなく裏切られるので、その辺は留意されたい。