【表裏一体】
・視聴前
パッケ狙いすぎー
邦題も狙いすぎだなー
感動の押し売りっぽいなー
おっさんがバンドに目覚める系かなー
(鼻ほじほじ)
・視聴後
どうしようも無い想いとは。もし映画で擬似体験したいのであれば、これからは今作の視聴を勧めるだろう。
(キリリッ)
監督:ウィリアム・H・メイシー
脚本:ウィリアム・H・メイシー、ケイシー・トゥウェンター、ジェフ・ロビソン
あらすじ
広告マンとして順調だったサム(ビリー・クラダップ)は、大学で起こった銃乱射事件で、息子ジョシュ(マイルズ・ハイザー)を突然亡くしてしまう。それから2年後、失意のどん底に落ちたサムはボート暮らしを送っていたのだが…
この作品は、前半と後半では映画の見方や作品のテーマがガラッと変わる。本当にある意味「フロム・ダスク・ティル・ドーン」並に変わる。しかも、気を衒わず物語は終始一貫したままで、だ。
意図せず手に入れた息子が残した楽曲。そこにある詩や曲に込められた息子の想い。サムはその曲を
歌いながら
奏でながら
そして曲を通じて出会った青年に、今は亡き息子を全身に感じたのだろう。
アコースティックなギターと耳に残る歌や楽曲をベースにしていて、MTVアンプラグドで演奏をしたニルヴァーナがまた見たくなってしまった。
「音楽」
それはあくまで“表側“で“裏側“は父と息子のもう二度と理解し合えない遅すぎる現実を深く鋭く突きつけ交わる。
「葛藤と慟哭、再生、そして」
原題は「Rudderless」
“舵がない“などの意味
狙いすぎだと思っていた邦題が、視聴後は「或る終焉」と同じくらい
“これしかない“
に変わっていた。
今は亡き息子を感じさせたクウェンティン役のアントン・イェルチン。彼もまた27歳の若さでこの世を去っている。
「君が生きた証」
物事は本当に儘ならない