ねこ

君が生きた証のねこのレビュー・感想・評価

君が生きた証(2014年製作の映画)
4.0
やはり人の感情は複雑だ
この映画を観て改めて思った
途中から自分自身の気持ちの揺らぎに戸惑わずにはいられなかった

息子の作った歌を聴きながら、ノートを見ながら、自分の知らない我が子を追っていく父
はじめは何気なく字幕を読んでいた自分も、ある場面を境に父親に似た気持ちで息子の本心を探る様に歌を聴いていた
でも、結局わからなかった
よくある青春期の若者の心模様がそこにあるだけだった

一番身近にあると思っていた人の事を実は何も知らなかった、という事実は辛い
理解したくてももうできない
息子について何も語らない父の姿が、その心をよく表していると思う

父にとっては何をしてもどこにいても息子は息子
愛を止めることはできない
けれど、逆の立場の人たちにも同じことが言えるわけで…
そう考えると本当にやりきれない事件だ
ねこ

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