青山

悪霊のしたたりの青山のレビュー・感想・評価

悪霊のしたたり(2003年製作の映画)
1.5

田舎の村へカヌーキャンプへ来た(そう若くもないのは役者の都合であろう)若者たち。
しかし、村に入るや食料品店の主人や駐在からあからさまな非歓迎ムードを出してきて......。
一方、村人たちは、よそ者を排除するため、殺人鬼として育てられた奇形児を解き放つことを決め......。


さぁ、やってまいりましたよ。私が今まで観た中でも最も安っぽい映画ですね。
もはや低予算とかいうより、普通に働いている人たちが生活費を絞って貯めたなけなしのお金を出し合って仕事に対する鬱憤を晴らすためにスプラッタ作ってみました......みたいなノリ。そう思えば愛おしいですね。

映画の内容自体はそんな感じでチープでめちゃくちゃ。出演者も仲間内でやってる感じで美男も美女もいないので当然エロいシーンも特になし。ただゴアシーンは気合入ってて「気合入ってるでしょ?」とばかりに何度も写して強調してくるのが可愛かったです。

そんな感じで映画の内容自体内輪で作ってる感じ満点ですが、さらにひど......凄いのが吹き替えです。
これもDVDの制作会社の人が友達集めて酒飲みながら内輪では面白いつもりのコントを繰り広げるという聞くに耐えないもの。
まずキャラクター全員ばらばらの方言なのがうるさいですね。エセ関西弁にエセ東北弁にエセ東京弁と、どういう世界観にしたいのか全くわかりません。また、オリジナルにはないアドリブの下ネタも小学生、下手したら未就学児レベルのものばかりで気が滅入ります。
一例を申し上げますと
「兄ちゃんいい男やねぇちんちん何センチ?」「3センチ」「あ、ちっこいな......」
みたいな、マジくだらないでしょ?
でもなんかもうゴミすぎて逆に楽しいんですよねここまでくると。
そもそも映画自体が内輪で作ったものなのにそこに全く関係のないアジアの島国の阿呆どもの内輪ネタが包括されるという内輪ネタの入れ子構造。これにはデビュー当時の竹本健治もびっくりですよね。嘘です竹元先生ごめんなさい。

そんなこんなで、1つだけ言えるのは、観てもいいけど時間の無駄だよ、ということです。それではみなさんお元気で。
青山

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