ひでG

スケルトン・ツインズ 幸せな人生のはじめ方のひでGのレビュー・感想・評価

3.3
図書館で貸出。全くタイトルも知らなかった作品。

図書館って時々、こーゆー「隠れた逸品」を有名作の中に忍ばせたりする。
担当者の「いいっしょ!俺が発掘したんやで!」的ガッツポーズが浮ぶ→勝手な妄想だけど(^。^)

大人になってから離れて暮らす二卵性双生児が再会する。

その間、姉妹には様々な出来事があり、それを乗り越え、あるいは乗り越えられずに今に至る。

てっきり同性の姉妹かと思っていた。まあ、姉妹なんだけど、(^。^)
そう、マイロはゲイ。物語は彼の自殺シーンから始まる。

一命は取り留めたマイロを家に連れて行ったのが離れていたもう1人の双子のマギー

マギーは優しい旦那と暮らしている。旦那も マイロを受け入れ、一緒に仕事もしてくれたりする。

マイロとマギーと優しい旦那。
うまく回っていきそうなんだけど、この2人にはそれぞれ、逃れられない「さが」のようなものがある。

この作品、そこらへんをとても丁寧には描いている。
一度だけ登場する実母、2人の会話にだけ登場する実父。
説明部分もかなり省いたり、冒頭とエンディングに出てくる「水中」の場面も効果的に使われていると思う。

そーゆー点でよくまとまっている作品とは言えるんだけど、肝心の姉妹に対するシンパシーが湧きにくい。
人は悪いと分かっていても、それを断ち切ることができない、それも分かるんだけどね、テーマとしては。

最終盤のマイロ決断も、果たしてそれでいいの?とは思ってしまうし、
ん〜なんか物足りないな〜て感じさせてしまうところは残るかな。

美味しいんだけど、あと一味付け足して欲しい料理みたいな、、

正直、タイトルの副題には??かな。
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